コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ATTENTION
❀これは某実況者グループ様のお名前をお借りしたものですご本人様には一切関係ございません
❀ご本人様関係者様等にご迷惑の掛かる様な行為はお止め下さい
❀登場する実況者様の性格等は作者の捏造に捏造を重ねたものになっています
❀軍の知識はミジンコ以下ですので多少雑なところがあってもスルーしてください
❀作者は東北民です関西弁が非常にガバガバです (エセ関 西弁)
❀あくまで作者の自己満ノベルです
❀オリジナルの概念が登場しますが実際には存在しません あくまでフィクションです。
❀誹謗中傷や批判コメはやめましょう 作者が単純に悲しくなります
❀誤字脱字は友達、語彙力は帰ってきません。
#9ボウチュウユウカン
〜中庭
トントンさんに手を引かれ、彼らに近づけば近づく程、ビリビリとした妖の気配が肌に突き刺さり、全身の毛が聳つ、それは私に取り憑いている神も同じのようで、腕と足がズキズキと痛む。近づけば近づく程思う、ここに来た時の不気味なほどのあの違和感の正体は、彼であり、その彼こそがここのトップ
グルッペン・フューラーなのだと
[……….]
「連れてきたで、如月雅、本人や」
「あ、グルッペンが言ってた子めぅね〜」
「連れてきてくれてありがとうトン氏、こうして顔を合わせるのは初めてだな、如月殿」
[…お初にお目にかかります、この度は覡神社にご依頼頂き、誠に有難う御座います]
頭を下げ、しばらく静止する
「そんなに深々と下げることは無い、頭を上げてくれ」
[ありがとうございます]
生まれて初めて見た戦争国家の総統は、今まで見てきたどんな人物よりも美しく、圧倒的な気配を感じた。
白いシルクのような肌に、絹糸のような黄金の髪、血のような、彼岸花のような赤い目、その全てに異様な心地がする。
「改めて、私がここの総統、グルッペン・フューラーだ、よろしく頼む」
[…はい、よろしくお願いいたします]
「ふふ、緊張してて可愛いめぅ〜俺はオスマン、覚えといてくれると嬉しいめぅ」
オスマン、と名乗った彼もグルッペン様に引けを取らない程の美貌で、この軍の幹部は美青年しかいないんだと改めて思い知る。
[..覚えておきます…]
「…ふふっ…..」
「どうだ、一緒にお茶などは如何かね」
[あ、あ〜えっと…ちょっと紅茶は…]
「緑茶と和菓子もあるぞ」
[スーッ…ハイ..デハアリガタク……]
絶対に逃がさないという3人の視線を感じ、思わず体が硬直する
「w…ちょ..グルッペン…..」
「よかった、座ってくれ」
[し…失礼します]
震えそうになる手を抑えながらも何とか椅子に座る、なんだがこんな服装の私がこの場に不釣り合いな気がしてならないのだが、誰か助けて…..。
コト…
小さく音を立てて置かれたそれには、美しく透き通った優しい緑のお茶が入っていた、柔らかな湯気を立て、茶葉の良い香りを運んでくる、茶の匂いを嗅いだだけで少し安心してしまったが、さらにテーブルに並べられた和菓子を見て、実家に帰ったかのような安心感に思わず口角が少しだけ緩んでしまう。
「本当に日本が好きなんだな」
[….そんなに顔に出てましたか………]
「少しな、故郷を愛する気持ちは良い事だ」
「さ、食べてくれ、遠慮することはない」
[ありがとうございます]
拝啓母上、私にテーブルマナーというものを叩き込んでくださって本当にありがとうございます。役立ちすぎています。
あ、羊羹だ!!羊羹好き!!やったぁ!!
「どうだ?」
[とても美味しいです…]
「よかった」
「そういえば、レディーに年齢を聞くのは失礼に値する事なんだけど、聞いてもいいめぅ?」
[はい、今19です]
「へぇ…若いねぇ……」
「この若さで、世界一を誇る強さを持っているんだ、それは選ぶに決まっているだろう?」
「そうやな」
[世界一だなんて…大袈裟です、そこまで言われる程の実力は…]
「なに、謙遜する必要は無い、君ほど強い祓い屋は私はこれまで見たことがない」
彼がそう言うと、そうだぞと言わんばかりに妖が頭を撫でてくる
「……風か?」
妖が動いた衝撃でグルッペン様の髪を揺らした
[あっ…すいません、私の妖です]
私の妖です????何を言ってるんだ私は????濁せや!!!!
「…私の妖?」
[あっいやっなんでもないです、忘れてください]
「まぁ…流石に気にせずにはいられないがな」
[えぇ…っとそこをなんとか……]
そうまごまごしていると、端末から着信音がなる
[あぁっ…なんか、いろいろ、ごめんなさい、少し失礼します]
「….wあぁ、大丈夫だ」
スマホの画面を見れば、そこには汀と書かれていた
[うい、どした]
「”急にごめんね、結界少しヒビ入ってるんだけど怪我した?”」
[え、あっ!!そうだった!ごめん]
「”うわびっくりした…これ大丈夫かな…?”」
[あんまり良くないかも、ちょっと待ってね今治すから]
「”ありがとー”」
[スピーカーにして待ってて]
「”りょうかい”」
内ポケットから御札を取りだし、妖力を込める
[此処にて命ずる、神よ我を導きたまえ]
[“二十結界”]
体内から眩い光が一瞬だけ溢れる、危ない、妖力の器を割るところだった。
[どう?]
「”……“」
「”おぉ、すごい!きたきた治った!なんか光ってる!”」
[ふふっよかった、てか今気づいたってことは、ついさっきにでも起きたのかな?]
「”…えっ…とぉ…そ、そんなことないよ!別のことしてたの!そういう雅だって怪我してんじゃん!”」
[怪我はしょうがないでしょ〜、全く…ちゃんと朝起きてご飯食べて陽の光浴びなきゃダメよ?]
「”はーい、わかりました〜”」
[はい頑張って、じゃ、もしまたなんかあったらすぐ連絡して]
「”うん、ありがとう、またね”」
[またね]
通話が切れ、彼らの方に向き直ると、優しい笑みを浮かべていた
「…..母のようだな」
「微笑ましいわ〜」
[ははは…いえ…..]
「電話の相手は誰だ?」
[幼馴染です、私が神社を留守にしている間頼んでいるんです]
「へー…任せとる人は一般人ってことなん?」
[よく分かりましたね、そうです]
[妖も見えなければ、妖力も扱えない、ただの一般人に任せているので神社一帯に結界を張っているんです]
「それはすごいな、日本でだろう?」
[はい]
「…面白いな、お前は」
「一般の祓い屋が不可能なことを難なくこなすのだからな」
[…..誰でも修行を重ねればできるようになりますよ]
「…19、と言ったな」
[…はい]
「その若さで、よくやったものだ、賞賛に値する」
[あ…ありがとうございます]
「あぁ、本当に良くやっている」
[……….]
「なぁなぁ、さっきなんか通話しながら凄いことやっとったよな、あれなにめぅ?」
[あっえ..っと…あれは…..]
[結界と…私の体って繋がってるんですよ]
「ふむ…」
「繋がってる?」
[私が怪我をするとヒビが入ったり、四肢をなくするような大怪我をすれば1部が崩壊したり]
[言うなれば私が死ぬか、解除しなければ張っている結界は消えません]
[とは言っても一方的なものなので、私が回復しても結界は回復しません、なのでさっきは結界を張り直したんです]
「なるほどな…」
「じゃあ雅ちゃんが怪我しなければ、神社にいる子はずっと安全ってことやんな」
[そういうことです、なので私もあまり怪我をしたくないんですけどね、でもまぁ..怪我は…仕方の無いことなので]
「そういえば昨夜怪我をしたと聞いたが…それはどうなったんだ?」
[それは…回復力があって…殆ど治ってるんです、あとしんぺい神様のお力です]
私がそういうと、グルッペン様はオスマンさんになにか目配せする
「…ふーん…しんぺい神..ね…回復力があるってのはほんとなのかな」
[…ほんとです、嘘はつきません]
「世界一の外交官の目は騙せないぞっ、大丈夫、別に騒いだりしないからほんとのこと言ってごらん?」
[…でもそんなに私についての情報を聞き出してどうするおつもりですか?一応これでも巫女なので、話して良い一線があるのですが…]
「…でも、今回の話題はどうやら聞いても大丈夫そうだけど?」
[…そうですか、…わかりました]
[………]
[…しんぺい神様の、過去のことはご存じですか?]
「…大体の幹部の過去は把握しているつもりだが、しんぺい神は私にも分からない」
[…なるほど]
「過去を、知っていると?」
[そういった具合です]
[作り話のように思えるかもしれませんが、彼は元々神でした、それもかなりの力を持った]
「…神?」
「どういう……」
[診衛神、という神はご存知ですか?]
「あぁ、聞いたことがある」
[その神が信仰されなくなったのは、ちょうど彼と出会った時期と、合致しませんか?おおよそ9年前です]
「…合致しているな」
[これは偶然ではなく、必然なのです、彼は元診衛神という神でした]
[本人曰く、人間を好きになったとの事でした、ただそれだけの理由で神をやめ、この地上に降り立ったのです]
[相当、貴方たちのことが気に入っていたようですね]
「…..そうだったのか」
[まるで童話のような話ですよね…大まかですが、彼の過去はそんな感じです]
「その過去が…雅ちゃんの回復力にどう関係しているめぅ?」
[はい、診衛神は、ありとあらゆるものをなおす力を持っています]
[その妖を祓い、成仏させようとした時に、わずかな時間で、次のターゲットを見つけ取り憑いたのです、それが私でした]
「…如月殿は、妖に取り憑かれているということなのか?」
[そうですね、ですが私の体質が異常なので神しか憑きませんが…]
[その診衛神の力のおかげで、治癒の力が倍増しているのです]
「なるほどめぅ…..」
[説明はこれくらいです、先程突然風が吹いたのは、私に憑いている妖が動いたからです]
「へぇ…..」
[もっと詳しい過去については、ご本人から聞き出すのが1番でしょう、私の名前を出せば、話してくれると思います]
「そうか、なかなかに面白い話だった、ありがとう」
[…いえ]
一通り会話が終わり、少し気持ちが落ち着く、茶を飲んでまた気持ちを落ち着かせる。羊羹うめぇ。
「ふふ…羊羹が好きなのか?」
[好物ですね…日本でもよく食べてました]
「…可愛ええな…w」
[可愛くないです…..]
「あ、そういや、ゾムから日本に行きたいって話されたんやけど、なんか話したん?」
[今年の冬に3年に一度の巫女舞があるんです、その話をしたら行ってみたいと仰ってましたよ]
「巫女舞か…なるほどな」
「行って見ぃひん?グルさん」
「あぁ、皆で行こう、今年の冬特に大きな事は無いからな」
「…突発な戦争が起こらへん限りな」
「大丈夫だ、冬に戦争をしようと考えるアホな連中はいないはずだ」
[す、すごい会話ですね…..]
「んふふっ…..」
「戦争国家だからな、仕方がない」
[確かに…?]
「グルさん、そろそろ16時なんで」
「わかった、今日はこれで終いだ、先に失礼する」
「はい、オスマンも先に行ってええよ」
「ほなお言葉に甘えて、先に行ってるめぅ〜」
キラッ…
[…..]
ほんの瞬きをした一瞬、爆発的な殺気を離れから感じる
抜刀しふたつに裂けたのは、2本の弾丸だった、その軌道は完全にグルッペン様へと向かっていた
[常にお命を狙われているのですか?大変ですね]
「今…気がついたのか..?」
「見えへん…かった…..」
3人は唖然としたような表情でこちらを見る
[え、…っと…はい、スコープの反射光ががあちらの森の方から…あと殺気を..]
「視力と察知能力バケモンやんけぇ!?」
トントンさんは声を張り上げ、数歩後ろに下がる
「あっちの…..森…から?」
「ほう…..」
[し、視力は別として…か、感じませんか ?なんというか…その…殺気を…]
「分からへんわぁ…どうなっとんねん」
「如月殿」
[ハイッ!ナンデショウ]
「是非うちの軍に入らないか?」
[は、入りませんよ]
「その力を持ってすればこの軍に大きな貢献を….」
[ごめんなさい自分の神社持ってるんで!]
「そ、そうか…」
[はい….]
[な、なんというか、て、天性の視力と察知能力ですのでお気になさらず私はこれで]
高速でそう述べ早足でその場を立ち去る
「ちょ…詳しく!!」
[嫌です!!]
早足だったのがほぼ全力疾走になり、その足は自身の部屋へと向かっていた。
「忙中有閑」
多忙の中にも、一息つく時間があること。
To Be Continued