コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
主人公>>>「」 憧れ>>>『』
国語の授業中
いつもならつまらない授業も、何故か今日は楽しかった
なんでかって、古文だったから
〖月が綺麗ですね〗
意味は、【あなたを愛してる】
昔の人々は、こうやって言葉を言い換えて伝えてたらしい
今でいう、“ロマンチック”というやつだ
その中でも、僕が興味を持ったのは
【あなたに憧れています】
という意味を持つ言葉だった
いつか、僕の憧れの人に言ってみたい
習って一番最初に浮かんだ考えがこれだった
どうやら今日の僕は、ツイているみたいだ
その“憧れの人”が、僕と一緒に帰ろうと言ってくれた
『んじゃあ、帰る…?』
その控えめで自信無さげな言葉
舌ったらずな声
全てが愛おしい
もう、憧れどころの話じゃない
自分の中ではとっくに、“恋”の域まで達していた
でも、まだ〖月が綺麗ですね〗を言うには早い
まずは、憧れている事を言わなくては
貴方がその言葉の意味を知らなくとも、僕の言葉は届いている
貴方も同じ気持ちだったとしても、貴方は“恋”まで達する事は無いだろう
これは僕だけの片思い
叶わぬ恋を、夢に見て
帰り道、僕はこの言葉を告げる
『_______』