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ももは
ジュリーが足早に駆け寄ってくる。
息を整える間もなく、鋭い視線を二人へ向けた。
「二人とも……戦況はどうだったの?」
公太は肩を回しながら、どこか気楽そうに笑う。
「まぁ、ちょっと派手に暴れちまったけどな。最終的には――ネオコードで倒したって感じだ」
その瞬間だった。
ジュリーの表情が、わずかに凍りつく。
隣に立つ唯我も、無言のまま静かに頷いた。
そして――背後。
その言葉を聞いていた畑中の顔が、明らかに強張る。
「……ネオコード、だと?」
低い声。
次の瞬間――
バシィッ!!
乾いた衝撃音が室内に響いた。
「っ――!?」
畑中の拳が、公太の頬を正確に撃ち抜く。
勢いのまま、公太の身体は壁際まで吹き飛び、床へ叩きつけられた。
「なっ……! 何すんだよ、畑中……!」
頬を押さえながら、公太が睨み返す。
だが畑中は、一切怯まなかった。
むしろ、その瞳には怒りが燃えていた。
「てめぇは何を考えてる!!」
怒声が基地内に響く。
「ネオコードは最終手段だ! 面白半分で使うもんじゃねぇ!!」
空気が一気に張り詰める。
その迫力に、周囲の隊員たちも言葉を失っていた。
唯我が前へ出る。
「畑中。公太なりに判断したんだ。あの敵は、ああでもしないと――」
「黙れ」
その一言だけで、場が凍りついた。
畑中の声は低く、重い。
怒りだけではない。
その奥に、“焦り”が滲んでいた。
「お前らはまだ分かってねぇ……」
畑中は拳を握り締めたまま、苦しげに言葉を吐き出す。
「ネオコードは、“世界のバランス”すら崩しかねない力なんだ」
公太の表情が変わる。
ジュリーも、静かに目を伏せた。
「使えば使うほど、誰かがその反動を受ける。力には必ず代償がある……!」
室内が静まり返る。
誰も、軽々しく言葉を返せなかった。
畑中は深く息を吐き、ゆっくりと視線を三人へ向ける。
「お前らは選ばれた。その意味を履き違えるな」
低く、だが真っ直ぐな声だった。
「戦いは自己満足じゃねぇ。仲間の命を背負い、民間人を守るためにある」
床に倒れたまま、公太は唇を強く噛み締める。
唯我もまた、無言で目を伏せていた。
しばしの沈黙。
やがて畑中は、背を向けたまま静かに告げる。
「……次にネオコードを使う時は、本当に“その時”だと確信してからにしろ」
その声には、怒りだけではない感情が滲んでいた。
「それができねぇなら――俺が止める」
重い沈黙が落ちる。
だが誰も、その言葉を否定できなかった。
畑中の背中には、隊長として背負い続けてきた責任と――
彼らを失いたくないという、不器用な想いが確かに宿っていた。
コメント
1件
いやー、今回の展開えぐかったわ…畑中のあの一発、ガチで重い。ネオコードの代償とか世界のバランスって設定、ちゃんと物語に効いてるのが好み。公太の気持ちも分かるし、畑中の「自己満足じゃねぇ」って言葉も刺さる。隊長としての責任と、仲間を失いたくない不器用な想いが滲んでて、続きが気になる展開だった。たけっちさんのキャラ描写、毎回えぐいな。次話も楽しみにしてます🔥