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これは主の実話です。

身バレ防止のためセリフ等はところどころぼかしていますがエピソードはそのままです。

どうか最後まで読んで下さい。




________________________________________________


クラスメイト「何やってんの?」

主「英語の勉強。」

クラスメイト「好きなの?」

主「苦手だからやってるだけ。」

クラスメイト「真面目だね~」


私は人と話すのが苦手だったし今も苦手だ。中学生になってそれが悪化した。何よりも勉強一筋で生きてきた。だから周りの会話にもついていくことはできなかった。親が特別厳しいわけではないけれど,そこそこ賢い人達だから親の基準の評価ではかなり低レベルとして扱われている。勉強自体はそこまで嫌ではなかったし自分自身運動は全くできないから勉強を頑張るしかないというのもあった。


クラスメイト「また勉強してるね」

クラスメイト「暇なんじゃない?話す相手がいなくて」

クラスメイト「そんなこと言ったらかわいそうだよ」


暇なわけないよ。こっちは休み時間を削ってまで勉強しないといけないんだよ。そう思ってはいたけど話す相手がいないのもまた事実だった。…失敗したな。別に勉強することは悪くないと思うよ。自分でも。だけど,それだけに全てを捧げるのが良くなかった。”陰キャ”のレッテルを貼られて3年間過ごすのか…


私の生活が変わったきっかけは最初の中間テストだった。


クラスメイト「学年最高点数490点ってヤバ…各科目の最高点数全部この人がとってるっぽいね。」

クラスメイト「誰だろうね?」


私はこの会話を聞いて正直に言ってにやついていた。塾にも行っていない私が学年でトップ。かなり報われた気がした。その日は走って家に帰った。


主「ただいま!見て!」

テストを見せると親は…

主の父「普通かな。父さんたちもそれくらいだったからな。」

私の予想していた反応とは違っていた。

主「そっか。やっぱり凄いなw」

精一杯の作り笑いをして自分の部屋に戻った。勉強をしないと…とにかく勉強をしないと…もっともっと…私にとって勉強以外で褒めてもらえることがあるとは思っていなかった。だからこそ,さっきの親の反応に戸惑った。その日もがむしゃらに勉強をした。


次の日の朝…


誰かに自慢したい。そう思った。他の誰かなら褒めてもらえるかもしれない。…けれどそんな相手は1人もいない。自分がみじめだなとようやく実感がわいた。

Tさん「主さんはテスト何点だった?」

1人の女の子が話しかけてきた。この人は確か…Tさんって名前のはず。そういえば小学校が一緒だったな。1回だけだけど遊んだこともあった気がする。

主「えっと…まぁ普通かな?」あああ…緊張してうまく話せない。というかクラスメイトと話したのは久しぶりだな。

Tさん「普通って平均くらい?」

主「490点です。」

自慢しちゃった…嫌味な奴だって思われてないかな。でも聞かれたから答えたんだから自慢にはならないよね?

Tさん「え!?嘘⁉凄いね~」

主「そうかな…。」褒められた。私が褒められた。初めて…とまではいかないが本当に久しぶりで嬉しかった。


1ヵ月後…部活見学があった。コ〇ナの影響で部活動の決定が遅れていて6月初めの話だ。


Tさん「一緒に吹奏楽部に入らない?音楽好きでしょ?」

主「え?」

確かに私は昔ピアノを習っていたし音楽はそこそこできるほうだ。っていうかピアノ得意だったこと覚えてくれていたんだ。

主「いいよ。」

特に入りたい部活もなかったし二つ返事でOKを出した。


部活に入った私は,Tさんと同じトランペットを吹くことにした。そこから,Tさんと毎日のように話すようになった。Tさんは私に友達を紹介してくれた。私には20人程度の友達が出来た。



私は1人ではなくなった。



もちろん成績は下がって平均よりちょい上程度になったけれど,そこまで悲しくはなかった。それ以上に満足感があったから。

転機が訪れたのは今年,3年生になってからだ。

3年生になってクラスは離れてしまったけど,毎日一緒に帰っていた。私の学校では,新型コ〇ナが流行っていて学級閉鎖になることが頻繁にあった。常に必ずどこかしらのクラスが学級閉鎖になっていた。だから新型コ〇ナを割と身近に感じてはいた。

主「あれ?」

その日の部活はTさんは休んでいた。Tさんと同じクラスの人に聞くと休みらしかった。部活を終え,家に帰ってLINEを開くとTさんから連絡が来ていた。濃厚接触者となったため学校をしばらく休むことになるそうだ。コンクールも近いのになと思った。早く学校に来れるといいねとLINEを送ってその日は終わった。


一週間後…


Tさんがいないから私がパートを仕切っていた。あまりうまくは出来ず,普段どれだけ頼っていたのかがよく分かった。

主「まぁ慣れて来たな。」

あと一週間たてばTさんは復帰する。それまでは頑張ろうと思った。


けれど…家に帰って今日の部活の内容をLINEで送ろうとしたとき,TさんのほうからLINEが来ていた。

新型コ〇ナに感染してしまったのでコンクールまで休むのだという。あんなに練習したのに…それに私ソロになるし…かなりショックだった。でもそれは向こうも同じだろう。最後のコンクールなのにな。体調等と励ましのLINEを送った。けれど,向こうからの返信はなかった。



一か月後に来た連絡は本人からではなかった。


Tさんが亡くなった。


そう親から告げられた。

主「は?」

重症化したことも知らなかった。

なんで…?なんで…?どうして…?

私にとって新型コ〇ナは身近なものだったからこうなるだなんて思いもしなかった。私の周りでそれで死んだ人なんていないし。混乱してたのかはわからないけど私はしばらく泣かなかった。けれど,数日後の夜にふと思い出して泣いた。

主「もう会えないんだよね」

あんなに良い友達だったのに。親友だったのに。あっという間に死んでしまった。



________________________________________________


新型コ〇ナウイルスは,人の命を奪うことがあります。

私の場合は割と周りでも感染したとの話は聞いていて,身近なものとなっていました。

だからこそ,感染しても大丈夫だと危機感が薄れていたのだと思います。

おそらく,身近でない人も感染しないだろうとまた違った形で危機感が薄れていることでしょう。

ですが,自分や周りの人が死んでしまうかもしれません。その危機感を忘れてはいけません。

感染症は自分1人の責任では終わりません。周りのうつしてしまうかもしれません。

危機感を持って感染症対策をきっちり行うことで犠牲者は0に…とまではいきませんが,行わなければ犠牲者が減ることはありません。

どうか…犠牲者が減ることを心の底から願ってこれからの行動を改めてください。

以上が私の伝えたいことです。

この話を聞いてどうするかはもちろん自由です。

自由だからこそ私はお願いします。感染症対策をしっかり行って自分と身の回りの人の命を守りましょう。


私は犠牲者が減ってくれることを願い続けます…

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