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翠×黈
nmmnです。
ご本人様等に御迷惑を掛けないよう
お願いいたします。
翠『』 黈「」
『じゃあ、行ってくるね』
「うん、楽しんできてな!」
そう言って笑ったみことだったが。
玄関のドアが閉まった瞬間、表情が少しだけ曇った。
今日は、すちといるまが二人で遊びに行く日。
別に、遊びに行くこと自体はいい。
いるまも仲間だし、すちが楽しそうにしているなら、それでいい。
……そう思っていたはずだった。
けれど。
「……なんで二人なんやろ」
ぽつり。
スマホを見る。
まだ連絡はない。
「……別に気にしてへんし」
そう呟きながら、SNSを開く。
すると、いるまが投稿した写真が目に入った。
『今日はすちと遊んできた』
楽しそうな二人。
「…………」
みことの頬がぷくっと膨らむ。
「……ずるい」
自分でも、何に対して怒っているのか分からない。
でも、なんとなく嫌だった。
すちが自分以外の誰かと楽しそうにしているのが。
しばらくして、玄関のドアが開く。
『ただいまー』
「……おかえり」
『……あれ?』
すちはすぐに気づいた。
『みこちゃん、どうしたの?』
「なんもない」
『本当に?』
「ほんまに」
『……こっち見て?』
「いや」
『みこちゃん』
「……」
すちが隣に座る。
それでも、みことは少しだけ距離を取った。
『もしかして、怒ってる?』
「怒ってへん」
『じゃあ、寂しかった?』
「……」
『みこちゃん?』
「……ちょっとだけ」
ようやく出てきた小さな声。
すちは優しく笑った。
『そっか』
「……いるまと二人で遊びに行って、楽しそうやったし」
『うん。楽しかったよ』
「……ほら」
みことがさらに拗ねる。
『でもね』
すちがみことの手をそっと握る。
『楽しかったけど、帰ってきてみこちゃんに会えるのが一番嬉しかったよ』
「……ほんま?」
『本当』
「……うちがおらんでも楽しかったんやろ?」
『もちろん。でもそれとこれとは別だよ』
「……」
『みこちゃんが嫉妬してくれたの、ちょっと嬉しいし』
「……嬉しいん?」
『うん。だって、それだけ俺のこと好きってことでしょ?』
みことの顔が、みるみる赤くなる。
「……好きやから嫉妬したんやもん」
『うん』
「すちがいるまと二人で遊んでんの、なんか嫌やった」
『そっか』
「……うち以外の人と楽しそうにしてるの、嫌」
すちは少し驚いた顔をして、それからみことの頭を優しく撫でる。
『みこちゃん』
「ん……」
『俺が一番大事にしたいのは、みこちゃんだよ』
「……ほんま?」
『本当』
「……じゃあ」
みことがすちの服をちょこんと掴む。
「今日はうちの隣におって」
『うん』
「ずっと」
『ずっといるよ』
「……ぎゅってして」
『おいで』
すちが腕を広げると、みことはすぐにその胸へ飛び込んだ。
「……すち」
『ん?』
「好き」
『俺も好きだよ、みこちゃん』
「……もっと」
『大好き』
「……もう一回」
『大好き』
「……へへ」
ようやく、みことの顔に笑顔が戻る。
すちはそんなみことを見ながら、ぎゅっと抱きしめた。
『嫉妬してるみこちゃん、かわいいね』
「……もう言わんといて」
『ふふ。じゃあ、内緒にしておく』
「……約束な」
『約束』
みことは安心したように、すちの胸元に顔を埋める。
「……今日は離れんから」
『うん。好きなだけくっついてて』
「……じゃあ、朝まで」
『いいよ』
「ほんま?」
『もちろん』
「……すち、大好き」
『俺も大好きだよ、みこちゃん』
コメント
1件
みこちゃんの拗ね方が細かく描かれていて、もどかしいのに可愛い……! 「ちょっとだけ」ってやっと出てくるまでの葛藤とか、素直になった後の「ぎゅってして」に胸がきゅっとなりました。すちの「帰ってきてみこちゃんに会えるのが一番嬉しい」も優しいなあ。二人の距離がぐっと縮まる、眩しい回でした。続きも楽しみです!