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7時。
彼は大きな白いベッドから身を起こす。ベッドの横にある医療機器のようなものを確認する。点滅する色はオレンジ、[経過観察]だ。
8時。研究施設の人間が行動を開始する。3号は窓の外に映る白衣を着込んだ人を観察しながら今日も担当のものが来るのを待つ。
部屋の厳重なドアから物音がする、ドアが開くと胡散臭そうな見た目の白衣を着込んだ男が入ってきた。
「3号、おはよう」
そういい白衣の男は医療機器のデータを確認する。
「今日も経過観察か、、」
「……」
「1つ知らせがある、お前の初仕事が早まった」
「……早まる?どうして?」
「……!」
彼は3号が質問するとは思わなかったようだ、彼にとって3号は言葉数が少ない実験体というイメージだったようだ。
「9号のバカが……とりあえずお前には関係ない理由だ」
詳細に話すべきではないと思い直した白衣の男はただ曖昧な返事をした。
「今日も検査するから早く準備しておけよ、先行ってるから」
「……了解」
3号の首に着いているチョーカーが赤く光る。
3号の首に着くチョーカーの持つ効果はただ1つ「装備者を死なせない」という効果だ。
3号はこの施設に来てからこれをつけていた、昔はこの装着を拒んでいたような気がするが、今はもう何も思わないようだ。
チョーカーの動作を確認した3号は研究室の外に出た。
研究室を出た3号が向かうのは手術室。
この世界に大量発生してしまった怪異へ対抗するために作られた3号達は人間の力となり戦う必要がある。しかし3号の身体状況は[計画観察]まだ訓練以外での戦闘はまだ危険だ。3号が手術室に入る。
「来たか、早速始める早くこっちに、」「………」
3号は何も言わず手術台に乗った。
「麻酔薬の注射開始」
麻酔薬が流れ込むにつれ3号の医療機器が発する色が緑になっていく。
「始まった?」
そういい3号は瞳を閉じた。