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入部試験の翌週の月曜日、昼休みに受験者の合否の精査をしていると、ふとクラスの会話が聞こえてきた。
「ねぇねぇ、志子ちゃんって小野麗尾君と付き合ってたりするの?デートは?」
「え~と、私は旦那様の召喚モンスターとして「そういうのじゃなくて、男と女としてってこと」
そ、そうでしたら旦那様とは末永くよろしくさせていただければと「キャ~!!! スエナガク!!!!!末永くですってよ!?」
あの、それで”でぇと”、とは何なのでしょうか?私(わたくし)、当世(とうせい)にはまだ疎いものでして」
「デートっていうのはね。男と女が仲を深める為に一緒に出かける事よ」
「まぁ、当世(とうせい)では逢引きの事をでぇとと言うのですね!」
「逢引きって……」
「まぁ、間違ってはいないし」
「あの、私、また何か……」
「あー、いやいや。志子ちゃん悪くないし」
「そーそー。で、したの?デート」
「はい! 旦那様にこちらにお呼びいただきましてすぐに、白須等自然公園という大層素敵な場所に連れて行ってもらいました!」
「白須等自然公園て……」
「只の散歩道だし……」
「私、本当の太陽も土も木々も風も初めて感じましたので、恥ずかしながら泣いてしまいました……」
「旦那様はそんな私の手を引いて木漏れ日の下を二人で歩いて、大きな木の木陰に腰かけて鳥の囀りを聞いて……
私、本当に嬉しくて……」
「ちょ、志子ちゃん、涙涙!」
「私ら泣かしたかった訳じゃないし!」
叙詩校正(じょしこうせい)なる存在は適当男の人生と交わる事無く、末広がりに離れていくばかり。
オジサンには我唖瑠頭闘苦(があるずとうく)が解らない。