閉じ込められてる姫を今日も見守る

瑞希（ちょっと…まふゆのこと、好きになったのに…）

奏「瑞希さん、！！！」

奏「はぁはぁ…」

瑞希「奏！？」

瑞希「どうしたの！？」

奏「て、敵襲です…！」

瑞希「え！？」

瑞希「すぐにこの城にいる人に報告して！！」

奏「わかりました！」

ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

瑞希（お嬢様、！お嬢様、！）

絵名「なんで、こんな城の中がざわついてるの…？」

絵名「また…私が一人で、なにも出来なくて…そんなのｯ…」

ｶﾞﾁｬ

絵名「あッ…！瑞希！！」

瑞希「お嬢様、！部屋に残って、じっとしといてください！！」

絵名「え、？」

絵名「な、なにが起こってるの…？」

瑞希「すいません…教えられないです…」

瑞希「ただ、ここにいればお嬢様は大丈夫ですから…」

ｶﾞﾁｬ（ドアが開く）

司「暁山ああああああああああ！！」

瑞希「うわっ！？司先輩、？」

司「城に火があああああ！！」

瑞希「え！？なんでっ…！」

絵名「城に…火……？」

瑞希「くそっ…敵に一歩取られちゃったな…」

瑞希「お嬢様、！外に出ましょう！！」

絵名「外！？」

絵名「いいの、！？」

瑞希「えぇ！」

ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

絵名「これがっ…外、！？」

絵名「すごい、！」

瑞希「あまりはしゃぎすぎないでくださいね！」

瑞希「敵にバレたら即殺されちゃいますよ！」

絵名「まぁ、そうなんだけどー…」

瑞希「とりあえず杏や、まふゆ、他の騎士たちと合流しないと、」

まふゆ「あ、瑞希先輩」

杏「瑞希！！見つかって良かった！」

杏「宵崎さんもいるんですね！」

瑞希「とりあえず早く逃げよう！」

杏「っ……!!」

杏「お嬢様、！！隠れてください…！！」

絵名「え…！？」

杏「早く、！！」

絵名「ちょ、ちょっと、！？」

瑞希「え、杏どうし……」

瑞希「！？」

瑞希（あれは……むこうの城の彰人…！？）

瑞希（だから杏は隠したんだ…お嬢様がたぶん傷つくから…）

瑞希「お嬢様、！！ボクたちは戦ってきます、！なので、ここから出ないでくださいね…！」

絵名「う、うん…」

絵名（また…私だけ……）

絵名「みんな、大丈夫かな…？」

（覗）

絵名「！？！？」

絵名（あ、あきとｯ…！）

瑞希「っ…」

瑞希「やぁ…久しぶりだね、類、」

類「瑞希、前とはかなり外見が変わってしまったようだね」

瑞希「もう、”類がしってるボク”じゃないからね、」

瑞希「…」

類「…」

（剣刺）

瑞希「おわっ！危ないなぁ、！」

類「瑞希、君を認めてくれないセカイにいて、楽しいのかい？」

瑞希「認めてくれないセカイ…？」

瑞希「あっははー冗談がうまいなぁ、！」

類「今すぐにでもこっちの城にきてもいいんだよ？」

瑞希「あー、行きたい…気持ちも少しはあるけど、今はこっちの城で結構楽しくやってるんだ！」

（剣刺）

類「そんな攻撃じゃ僕は倒せないよ？」

瑞希「好きな人もできたんだ！友達もいるしね！」

類「好きな人…そうか」

類「それは誰なんだい？」

瑞希「この城のお嬢様、東雲絵名お嬢様だよ！」

類「絵名……ボスの姉か…」

ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

瑞希「え、類！？ちょっと戦いの続きは！？」

絵名「だ……だれ…？」

類「僕は、君の弟、ボスの東雲彰人様の騎士だよ」

絵名「彰人の…！？」

類「君が、瑞希が好きな子だね」

絵名「瑞希が、私をっ、！？」

類「僕は、瑞希が好きなんだ」

類「死んでくれ」

（剣向）

絵名「ぇ……？」

瑞希「お嬢様！！！」

ﾊﾞｯ（絵名の前に立つ）

（剣刺）

瑞希「がは”ｯ!!」

瑞希「る”ぃ……」

類「っ………！み、瑞希……」

瑞希「お嬢様だけは”……お嬢様だけは……傷つ”けないで…ほしい”んだ……」

類「瑞希…僕……は…」

絵名「瑞希！！」

絵名「なんでっ…私のために…！！」

ﾎﾟﾝ（肩叩）

彰人「大丈夫だ、もういい」

類「っ！？ボ、ボス！？」

絵名「ぇ……彰人…？」

彰人「あぁ、絵名か久しぶりだな」

絵名「あき………と……」

なんだろう、この感情…彰人とはほとんど話したことがないのに……すごく…憎い…きがする

絵名「そうだ！お母様は！？お母様は元気！？」

彰人「あー、母さんか？」

彰人「お前なんも知らねぇんだな」

彰人「母さんは死んだんだぞ」

絵名「は……？」