真夏の季節が終わり、少し肌寒い秋がやってきた。そんなとき、ある場所ではデスゲームが開催されていた。計六人。木製の椅子に円型になり座っていた。辺りに窓はなくライトは中央にある小さな正方形のテーブルの上にあるランプだけだった。六人にはそれぞれの思いがあり、それぞれの苦痛があり、それぞれの夢がある。それを叶えるためこの場に集まっているのだ。
どこからかボイスチェンジャーの甲高い声が聞こえてきた。
GM(ゲームマスター)「やあやあみなさんこの場に集まってくださりありがとうございます。ハガキにあった通りこのゲームに勝った勝者は人生を一からやり直すことができます。ですが、敗者はこの場で死んでもらいます」
そういった途端、六人の間で緊張が走る。
GM「当然です。大きい願いにはそれなりの代償が必要ですから」
花崎「ははは。死ぬくれぇだったらどうってことねえわ!」
金髪のチャラ男・花崎はそういう。
GM「意気込みがよろしいですね。自己紹介はすんでいるでしょう。それではこれから第一ゲームを開始いたします。ロシアンルーレットが今回のゲームです」
すると、天井から銀色に光るリボルバーが落ちてきた。
GM「こちらでやってもらいます。花崎氏から時計回りで行ってください。一人亡くなったら私の合図でゲーム再開、残り三人になった際新ゲームを開始します」
半田「質問いい?」
そう最年少の半田は右手を上げる。
GM「ええどうぞ」
半田「残り三人まではロシアンルーレットをやるの?」
GM「ええ。そうです」
半田「ふうん。わかった」
GM「それでは簡単にロシアンルーレットのルールを説明します。ロシアンルーレットはそこのリボルバーを自分のこめかみ付近に当ててもらい撃ってもらいます。リボルバーには七発弾が入っており、そのうち一発が実弾となります。もし、六発実弾ではなければやり直しとなります」
六人のなかで再度緊張が走る。
佐藤「なるほどですね。なかなかおもしろそう」
佐藤は掛けている黒縁のメガネを人差し指でくいっと上へ持ち上げた。
GM「心の準備はよろしいですか?」
震えた声で加賀が答えた。「はい」
GM「それでは開始します。スタート!」
と同時に一番目である花崎が椅子から立ち上がり、リボルバーを手に取った。
花崎「ははは!くだんねえことやったところで俺の人生を変えられるわけねえんだよ!」
すると、花崎は自分のこめかみに中の先端を当て、発砲した。
花崎「はっはっは!おもんねえなあ!」
すると、持っていたリボルバーを工藤に投げて渡した。
工藤「はあ……」
息が荒くなっていた。しかし、工藤は中の先端をこめかみ当て発砲した。
工藤「うっ……はあ大丈夫…」
震えた手でリボルバーを桑野に渡した。
桑野「幸せになれる…幸せになれる…」
震えた声でそう唱えながら桑野はリボルバーの先端をこめかみに当て発砲する。
桑野「はあ…はあ…やべえ…半田さんどうぞ」
桑野は落ち着いた表情で半田にリボルバーを手渡した。
半田「ありがとうございます」
そう言うと半田は落ちつた表情でこめかみにリボルバーの先端をこめかみ発砲した。
半田「…どうぞ。佐藤さん」
表情一つ変えず半田は佐藤にリボルバーを渡した。
佐藤「ふふふ。面白いですね。とてもスリルがあります」
そう言うと佐藤はリボルバーの先端をこめかみに当て発砲した。
佐藤「…どうぞ。加賀さん。いえKirariさん。スリルがあり楽しいものですよ」
愉快な顔で佐藤はリボルバーを加賀に渡した。
加賀「それはいいですね」
満面の笑みで加賀はリボルバーの先端をこめかみに当てた。その笑顔がはたして本当なのか偽りなのかはわからない。そして発砲した。
加賀「うっ…!」
加賀のこめかみから一気に血が出る。座っていた椅子から落ちた。







