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この作品は【hbkn】です。
この作品はライバー様の名前をお借りした二次創作です。
ご本人様には一切関係ありません。
拡散、転載、スクショなどはお控えください。
また、全ての配信を追えている訳では無いので口調などが違う可能性があります。ご了承ください。
タグの意味と界隈のルールを理解している方のみお進み下さい。
・時間軸は寄宿学校時代
「悪い夢に苦しめられる雲雀の話 #1」
最近よく、変な夢を見る。
いつもの寮の自室、いつものベッドの上で。けれど相部屋の彼だけが、いつもとは違う表情で俺を見つめている。揺らぐ瞳は、暗い部屋の中で恍惚とした光を宿しながら、ただ俺だけを捕らえて。
なんか変だ。そうは思いながらも不思議と体が動かず、まるで瞳まで金縛りにかかったかのように、俺もまた彼から目が離せなかった。そいつはニコリと微笑んでから、あろうことか俺のズボンに手をかけ引き下げようとしてくるので、俺は慌てて止めようとするも上手く手が動かない。
「ま、まって、」
よく回らない口でどうにか制止しようと試みるが、そいつが動きを止める様子はない。あれよという間に目を背けたくなるような光景が眼前に広がって、それでも俺の馬鹿正直な脳みそはそれを受け入れようとしていた。
なんでこんなことに、俺とお前ってそんなんじゃなかったはず、せめてもっと段階踏んでからだろ。
ぐるぐると取り乱した今の思考では、ただでさえ利口ではない頭がもうショート寸前で。止まってほしいのに、何故かこの先が知りたくて。夢の中なのにどうにも感覚がリアルで、喉の奥がぎゅうと震える。
やばい、ヤバいヤバいヤバい…!!
明らかな違和感を前に、否定することを諦めてしまった体のその重みを半ば強引に振り切り、俺は手を伸ばした。
「…まてって、おい、かな───」
「───と……」
伸ばした右手は虚しく空を切る。視界に映ったのは、朝日が差し込むいつもの天井だった。
ああ、またかよ。こんな気持ちで朝を迎えるのは、もうこれで何回目だろうか。下半身の不快感に眉をひそめ、俺は静かにベッドを降りて洗面所へ向かった。
下着を脱いで洗面台の中に放り込み、水をぶっかける。手で何度か擦れば、それは綺麗に流れ落ちてくれた。正直言ってこの時間がいちばん惨めで滑稽で、できるなら避けたいものだが、最近の俺はこの一連の流れに手馴れてきてしまっている。下着はそのまま洗濯カゴの中に投げ入れ、新しいものを履くついでに早々に着替えを済ませて髪もセットしてしまう。前髪を括りピンで留めて、鏡に映るいつも通りの自分に向かってよし、と呟いた。
すると後ろから、ペタペタと寝ぼけた足音が聞こえてくる。
「ふぁ…おはよぉ雲雀。今日早いじゃん、なんかあんの〜…?」
「おはよ。別になんもないけど、ちょい早く起きちまって」
「ふーん…?」
相部屋の風楽奏斗は、ぼやんとした目つきで俺の顔を眺めたあと、隣に並んで歯磨きを始めた。綺麗に右側だけに付いた寝癖は昔から変わらない。小さい頃はいつもお気に入りの大きなテディベアに抱きついて寝ていたもんだから、その癖が抜けずに今もその方向ばかり向いて寝返りを打たないらしい。あっちこっちを向いてしまったハニーブロンドの髪を愛おしく思いながら、奏斗が歯磨きをしている間にそれをヘアアイロンで直してやった。
「……にしても、ひばが早起きとか珍しくない?いつも始業10分前とかザラなのに……」
「あのなぁ、俺だってたまには早く起きる時もあるわ。馬鹿にすんなよな〜?」
「えー?別に馬鹿にはしてないけどさぁ。なんか怖い夢でも見たのかなーって」
ギクリ
当たらずとも遠からず、というかほぼ図星の答えを言い当てられてしまい、思わず髪を直す手が止まる。
怖い夢……いや、怖くはない、断じて怖くなんかなかったはずだ。それでも奇妙な夢だった。しかもそれが1日や2日ではなく、ここ数日ずっとなのだ。似たような、少しだけ違う夢が毎日毎日。その度に俺は飛び起きて、ああ夢だった、とぐっしょりと纏わりつく寝汗に顔を顰める。
極めつけに、そこに登場するのは毎秒嫌というほど顔を突合せているこの幼馴染で……。
ジジ……
「え、ちょ雲雀!?髪髪髪!!焦げるって!!」
「…あ”!!?」
奏斗の声に急いでヘアアイロンを挟んでいた手を離すと、幸いにも焦げ目は付いておらず髪は綺麗なままだった。ほんの少し焦げ臭いけど…。
「ちょっとぉ!僕の大事な大事な髪の毛になにしてくれてんのさ!」
「ごめんって!マジですまん!!ちょっと余所見してた!!」
慌てて顔の前で両手を合わせ、正直に謝罪すると、奏斗はふん、と鼻を鳴らした。
「僕が禿げたら雲雀のせいだからね、まったく……」
ぷりぷりと怒った顔をしながらも、「早く直して」とでも言うように、また鏡に向きなおって歯ブラシを動かす奏斗。こいつのこういう甘えたなところは、昔から変わらないな。それに救われているところもあるのだけれど。
俺だって奏斗が禿げるのは本意じゃない。本意じゃないというか、まったく望んでない。でもこいつなら、禿げても様になるんだろうな〜とか思ったり。本人も歳をとったら、いわゆるイケおじになりたいって言ってたし。
俺はお姫様がまた機嫌を損ねないように、いつも以上に丁寧に丁寧にアイロンを当てて髪を梳いた。
自分も使い慣れているはずのシャンプーの匂いが心地よくて、仕上げにすりすりと髪に鼻を埋めて匂いを嗅ぐと、「くすぐったいよ」とけらけら笑う奏斗の顔が鏡に写っていて。夢の中の彼とは似ても似つかないあどけない笑顔を見ていると、なんだか不思議な感覚になった。
いやらしい水音が部屋に響いて、俺の耳はそれを鮮明に拾う。足の間にはあのハニーブロンドの綺麗な髪。俺が毎朝直して梳かしてやるあの綺麗な髪の毛を、うっとおしそうに耳にかけては舌を動かす彼。時折こちらの様子を見上げては、いたずらっ子のように目を細めて、紛れもない、俺のものを深くまで咥え込む。
また、この夢。
いつものように体は動かなくて、ただ与え続けられる刺激に声を押し殺して耐える。というか、なんで、なんで……。
やっぱり見慣れた寝室に、見慣れたベッドの上なのに。うっとりと妖しげに目を光らせて、楽しそうに俺のものを舐める彼の様子は、俺が知っているあの可愛らしい顔からは想像もできない。もはや別人だ。
やめてくれ、そんなの見たくない。
逃げ出したくても、夢の主はこの状況から目を離すことすら許してくれないらしい。
妖艶に微笑んでこちらを見つめる視線と、俺の視線とがぶつかって、体がズクリと震えた。不快感か、違和感か、恐怖心なのか、はたまた。
だってこんなの、こんなの変じゃないか。俺は相棒で、友達で、それで、昔からの……。
「……ば、ひばりー……?」
その時、聞き馴染んだ声が耳に届いて、そこで意識が浮上した。
「雲雀おきろー、授業終わってるよー」
「………ん”…」
誰かにバシバシと肩を叩かれていることに気付き、仕方なくまだ眠気が覚めないまま瞼を開く。顔を上げると、奏斗が呆れた顔でこちらを見ながら立っていた。
「お前さぁ、最前列で寝るとか……って、うははッw お前その顔…ww」
呆れた顔をしていたと思ったら今度は急に笑い出して、しばらくツボに入っているみたい。なんか分からんけどバカにされてることはわかる……。
「…んだよぉ”……」
俺が抗議の声を上げると、一通り笑い尽くした奏斗はひぃひぃ言いながらメガネを外して涙を拭う。そのままこちらに手を伸ばして、俺の額や頬に指を沿わせた。
「ここ、跡ついてる。すっげーバカっぽい」
くすり、と笑って頬を撫でる。俺はその顔に酷く安心して、じんわりとかいていた嫌な汗が引いていく感じがした。バカにされているのに、今はこのいつも通りの奏斗がとてもありがたい。
しばらくされるがままにしていると、奏斗はまた笑って、今度は俺の鼻をぎゅっと摘んだ。
「ふが、」
「ほら、行くよ雲雀。もうセラとアキラ屋上で待ってるって」
そうだ、そういえば今日は4人で昼飯を食う約束だった。というかもう昼休みか。今日の午前の授業はほぼ寝てた気がするな……。
ただでさえ進級が危うい成績なのに、授業中もこんな調子じゃいよいよマズイ。それもこれもあの夢のせいだ。あの夢のせいで俺は慢性的な寝不足なんだ…!
そんなどうしようもならないボヤきは程々にして、俺は昼飯の入ったビニール袋を掴み、先を行く奏斗の背中を追おうと席を立った。
その時、
「……は…」
やばい、ヤバいヤバいヤバい。違和感に気が付いた俺は、咄嗟にぐりんと体を捻って、奏斗に背を向ける。
「え、なに。どうしたの雲雀、早く行こうよ」
その行動を当然不審に思ったのか、奏斗は不思議そうに俺の背中に声をかけた。そりゃそうだよな、今の俺、不審以外の何物でもないもん。
「あ、えーと……すまん奏斗!俺用事思い出して……今日は3人で食ってくんね?」
「はぁ?用事ってなにさ」
「ぅ、その、だから……」
俺が言い淀んでいると、背後から足音が聞こえてくる。奏斗がこちらに向かってくる足音。1歩、また1歩と気配が近ずいてきて、とうとう俺の肩を掴んで、
「ねえひば、なんでそっち向いて…」
「あ”ーー!!俺!!トイレ!!!」
もう限界だ、と言わんばかりに得意の大声で誤魔化し、(誤魔化しきれてるかは知らん)俺は奏斗を押しのけてそのまま廊下へ走った。 後ろから俺を呼ぶ奏斗の声がするけれど、それも無視して無我夢中で走った。
急いで1番近いトイレの個室に駆け込むと、はぁ、と一息ついて蓋がしまったままの便器に腰を下ろす。
視線を落とし自らの股間を見ると、そこはもう誤魔化しきれないほど大きく膨らんでいた。夢精といい朝勃ちといい、俺の精力は有り余っているらしい。あんな変な夢で勃つなんて。こんな、学校の中で。
奏斗の心配そうな顔を思い出すとどうにも胸が痛んで、それでいて、余計に熱が燻るような感覚にゾッとする。なんだ、これ。
頭を抱えて目を瞑ると、現実の奏斗と、夢の中のあいつが重なって脳内に現れる。あの綺麗な髪は、目は……。
……ダメだ、おかしい。おかしくなってる。
俺は頭を振り、なんとかその悪い想像をかき消そうと努めた。気を紛らわそう。
スマホを取り出すと、奏斗から心配のメッセージが複数送られてきていて、また胸がチクリと痛んだ。
「どうしたの」
「具合でも悪い?」
「気づいたら返して」
まさか、お前にフェラされる夢を見て勃ってしまいました、だなんて言えるかってんだ。ていうか夢のあいつは奏斗じゃねえ。奏斗はあんなんじゃねえだろ、あんな、あんな……。
「最悪、」
頭が茹だりそうだ。
「さっきはごめん、急に腹痛くなって」
「セラおとアキラにはごめんって伝えといて」
その文言と一緒に、ゴメン!と頭を下げる犬のスタンプを送ってスマホを閉じる。
痛いほど立ち上がった俺のものは、まだ萎える気はないらしい。しばらくほっておこう。
今日は昼飯抜きかな、なんて考えては落ち込んで、自分が何をしてるのか分からなくなってまた溜息を吐いた。
「いつまでやればいいんだよ、こんなこと……」
to be continued…
コメント
2件
hbknありがとうございます😭😭 これからどうなっちまうんだ〜?! 続き楽しみにしてます‼️