短編《ポンスケの相棒》
日曜日、
オカルンとジジはモモの神社の御社の掃除をすることになった。
先週火曜日に、邪視とオカルンで闘った勢いで、御神木周りの柵をへし折ってしまったのだ。その修理と、神社裏の草むしりをするためだ。
(オカ・ジジ)『星子(おばちゃん)さん、いつもすみません😢⤵⤵』
(星子)「しかたねぇよ、お前らのせいじゃない」
(2人)じーん…「アザッス」
でも、絶対俺達が悪いよね。 うん 。
(モモ)「おぉ!2人とも来てくれてありがとー!」
ポンスケをだっこしたモモが、玄関から出てきた。
いい匂い。石鹸の匂い。
(オカ)「あ! ポンスケを洗ってあげたんですね!」
(モモ)「うん!いままではワックスで磨いてたんだけどよ!今はネコと一緒のように、ポンスケはお風呂場で洗ってる!」
(オカ)「ピカピカだね(^ー^)」
(ポンスケ)「はい!気持ちよかったです!」
(ジジ)「そいやさ、ポンスケの対になってる狛犬は?動かないの?」
その狛犬は、鳥居の左横に口を積むんで座っていた。
(ポンスケ)「…ボクより20年位若い狛犬(こ)なのでまだ動かないですね。女の子で、すごくかわいい狛犬(こ)ですよ!」
(モモ)「むふふ、ポンスケぇ~いいなぁ年下彼女かぁ?」
(ポンスケ)「チガイマス!!!💦」アセアセ
かわいい…❤❤
モモがポンスケをからかった。
草取りをしながら、オカルンが尋ねる。
(オカ)「狛犬くん、、80年前に何があったの?」
一瞬空を見上げたポンスケは静かに言った。
(ポンスケ)「そうですね、、折角ですから少し昔話を。」
そして、モモの膝にちょこんと座って話し出した。
「ボクタチ狛犬と獅子は、100年前に綾瀬さんの神社にやってきました。
「素敵な対の狛犬!」と、
村の人たちから大変かわいがってもらいました。」
でも、、
(モモ)「80年前て…終戦の年?」
「そうです。戦争です。」
「実は狛犬だけ銅製の貴重なものでした。
ボクは石製です。
対と言われてはいましたが作られた場所が違っていたこともあり素材が違いました。
戦時中、
1943年、金属類回収令(きんぞくるいかいしゅうれい)勅令されました。」
(ジジ)
「あ!歴史で習ったよん!
日中戦争から太平洋戦争にかけて、日本情勢が悪化して、物資の不足を補うために、金属類回収を行う目的で制定されたやつ!」
「エライ、ジジさんよくお勉強されていますね。 そうです!
戦時中鉄の入手が困難になった日本は、鉄の製品を回収しました。
お寺の鐘や線路、学校の二宮金次郎像など沢山回収されました。
銅製の狛犬も例外ではありませんでした。」
(オカ)「だから、、、
狛犬、持っていかれちゃったんだ…」
「はい。かわいそうに、終戦の年に回収されてしまいました。」
ポンスケは寂しそうに鳥居を眺めていた。
(ジジ)「寂しかったね、ポンスケ」
(ポンスケ)「仕方ないことです。戦争は、普通の生活をいとも簡単に壊してしまうので。」
(モモ)「ポンスケぇ、、長生きしろよ?」
ギュウゥウ…
なんだか、涙が止まらなくて…モモはポンスケの背中に顔を埋めた。
(ポンスケ)「ありがとうございます。お陰さまで神様から命をいただきました。これからは末長く綾瀬さん達を見守っていきますね。」
冬の合間の木漏れ日が、優しくモモ達を包み込んでいた。
ポンスケの相棒。終わり
コメント
12件
ポンスケは長生きする,,,はず(?)(ポンスケにオカルンになって欲しい(パジャマ))
ポンスケ、強く生きて幸せになれよ、うぅ、(。•́ωก̀。)…グス
ポンスケぇ😭😭長生きしろよ😭あたしの推し😭😭💕(