何も違う僕ら
いつの間にか夜だ。
月が綺麗だ。
ふと、自分の影を見る。
本当に俺は人間じゃないのか。
自分の脈を測る。もちろんない、不安そうな顔をした自分。いや、本当はどんな顔をしているんだろう。そんな事を考えていた
不意に響き渡る破裂音。
胸が痛い。
胸を撃たれたのだろうか。自分の黒の服が赤く血に染まる。
振り返ると、人間だった。だが人間の雰囲気がしない。俺は後ろにいた狙撃手を睨みつける。
人間なら死んでた。いや、死神でも痛い。中々再生がならない。遅い。
それしてもこいつは誰だろう。あ。死神だ。人の見た目をしているが死神だ。
知っている、この雰囲気はあいつだ。
『‥お前‥死神.168。‥』
「‥‥」
無言で近付いてくる死神。
もう少し近付いたら殺してやろうか。
存在否定をされた気分だ。
そんな考えを読まれたのか近付いて来ない。
「おーこわいな。死神様?」
『お前も死神だろ。。姿で偽ろうとするな‥‥クソ野暮野郎。』
「そんな言うかー?それに今は人間だ。」
『‥今は、?』
「普通の死神なら影はできない。。だができているだろう?」
『‥じゃあお前はなんだ。。』
「‥‥なんだと言われると考え付かないな、、そうだな‥‥人間でもあるし、死神にもなれるっていうところか‥」
ブツブツと呟いている。
それとは関係ないが普通に胸が痛い‥痺れてまだ再生していない。。弾に何か塗ったのだろうか。普通の弾ならこんなにも痛いはずがない。
「‥痺れるでしょ?それ、痛いだろ?」
『‥こんな痛みなんて玉ねぎを切った時に目に入ったときと同じ痛さだ、クソ。』
「強がりは良くないんじゃないのかな〜。変わり者の死神さん。」
『‥‥。』
「それ以上動かないでね。逃げなんてしないでね。少年を殺すよ。」
『‥子供に‥
「子供に罪はないよ?‥君と関わったのが駄目だったのかもねー。」
『なんの目的があるんだ‥』
「カルミアの為に今はまだそれに取り掛かってはいけない。」
「だから‥記憶を失くそう。」
『‥‥‥逆らったら』
「だから‥少年を殺すよ。」
『‥‥‥』
チクッと何かが刺された。そのまま俺は意識を失った。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!