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東京都予選の表彰式が終わり、全国大会を決めた高校が写真撮影を始めていた。まどか以外の上位入賞は神童学園が独占していた。神童学園高等部1年でありながら主将を務める美和が歩いてくる。
「まどか、久しぶりに試合が出来て嬉しかった。まどかが味方にいたときは団体も個人も安心して戦うことが出来たの。当然だけど敵になったらとても怖かったわ。さすが神童の怪物とまで呼ばれていた子ね。」
会話を聞いた神童学園の選手たちがざわざわし始める。
「神童の怪物って鬼姉の…」
「鬼姉って神童にいるんじゃなかったの?」
「今年1年だったんだ…」
様々な言葉を聞きまどかはため息をつき、凛々しく宣言するかのように話し始める。
「わたくしは伊集院まどか。神童の怪物と呼ばれておりました。ですが今わたくしは神童学園にはおりません。よってこの神童の怪物という通り名を返上致します。これからはどうぞお好きに呼んでくださいませ」
そう言ってまどかは部屋を出ていった。一方で神童の人達は唖然としていた。
「ふふっ。自分で返上するものじゃないでしょう。これからもそう呼ばせて貰うわよ、まどか。」
美和は笑いながら呟いた。
まどかが帰ろうと外に出たら大和が待っていた。
「どうしたの?大和」
大和は試合が気になって見に来ていたらしい
「まどか、試合は楽しかったか?」
大和は心配そうに聞いている。それを察したかのようにまどかは頷いた。
次は全国大会。まどかはそれまでに出た試合全戦全勝で全て優勝していき神童の怪物という通り名が消えることはなかった。