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「まあ、友達からそう言われれば、信じちゃうよね〜俺の言うことより…」
「ううん、違う!あの時、私、ちゃんと亮に確認したよ。女の人と居たの?って…」
「そしたら、俺はなんて?」
「居たよ。サークル仲間と…って言ったと思う。」
「だよな、サークルには、男女共、居るから、いろんな打ち合わせをするのに、ファミレスで話したりしてても不思議ではない。」
「え?全部、私の勘違い?」
「う〜ん、ヤキモチだったんじゃない?」
「え?」
「あの時、舞は『私は高校生だから、大学生のことなんて分からない!私以外の人と2人で会わないで!』って…言ってたもん。」
「う〜ん。」
「でも、サークルやゼミがあるから、絶対に!とは約束出来なかった。だから、俺は『約束出来ない!』って言った。そしたら、舞が『もう亮と、付き合うのがツライ』って言ったんだよ。」
「うん、言った…つらかったもん。悲しかったもん。」
「俺だって、ずっと疑われて、悲しかったよ。だから、舞に悲しい思いをさせたくないから、別れたんだよ。」
「そんな…なんだったんだろう」
情けなくて、涙が出てきた。
「だから、俺は、ずっと好きだったよ。
舞が高校1年生で入部してきた時から…」
「そんな…
でも、私、会社で再会した時、結婚は考えられないけど、恋人にはなりたい!って言ったよ。」
「俺は、恋人になったら、結婚したくなると思った。だから、結婚に興味がない舞だから、恋人にもならない!でも、離れたくはなかったから、都合のいい女で、いいか?って聞いた。」
「もう何がどうなってるのか?サッパリ分からない…」
「要するに…俺も舞も他に付き合っている相手が居ないなら、《《恋人》》だったってことだよ。」
「は?」
「何よ、これ…」
「今、言った通り、俺たちは、高校生の1年間付き合って、別れて、また、社会人になって再会して、3年間、《《恋人》》として、付き合って来たんだよ。」
「全然分からない!恋人なら、こそこそしないで、もっと堂々としてるし、ラブラブ、イチャイチャ出来たし…」
「してたじゃん♡」
「違う!デートだって、行きたいところいっぱいあったし…」
「結構、一緒に行ってたと思うけどなぁ〜」
「それは、買い物付き合って!とかじゃん。映画とか遊園地とか、皆んなが行くデートコースも行きたかったし…旅行だって…」
「旅行は、よく行ってたよね。」
「あれは…そういう関係だと思ってた。」
「プッ。どういう関係だよ…
映画や遊園地に行きたければ、これから行けばいい。
他にしたいことは?」
「カラオケとか、お泊りしたり、お揃いの物を買ったり、誕プレの交換とか…」
「あ!」
「舞の誕生日は、忘れたことなんてないよ!」
「あれが、そうだったの?『たまたまもらったからやるよ!』とか…渡し方の問題だよ。彼女ならもっと違う貰い方があるでしょう?」
「えー?それは、難しいなぁ〜じゃあ、今度教えてよ。」
「もう!そうじゃなくて…何がなんだか…」
「だから、舞はずっと俺の彼女だった。
これからは、ホントの婚約者になって欲しい!」
「結婚したら、会社辞めないといけなくなる。」
「もうイイんじゃない?俺の奥さんになって、支えてよ。」
「本当に市議会議員になるの?」
「舞が応援してくれるなら…」
「嘘!もう腰が抜けて立てない。」
ホテルの部屋で、床に座り込んで立てなくなった舞
「ごめんな、まわりくどい言い方して…
俺は、ずっと舞が大好きだよ。だから、これからも
ずっと隣に居て欲しいんだ。」
涙が流れた…
ぎゅーっと後ろから、舞を抱きしめる亮
「舞〜ごめんな、今までイヤな思いさせて…」
「どうなってるの?夢?」
「ううん、これからもずっと一緒に居たい!」
「私ね、亮とは昔みたいに付き合えないし、結婚もしないって思ってたから、感情も忘れちゃってたの。
好きだって、思っちゃいけない。もう好きになってもらえないし、愛されてもいないって…カラダだけの関係なんだって…それでもいいって思ってた。
でも…やっぱりそんなの無理で…
ずっと好きだったんだと思う。だから、今まで亮は、いろんな女の人と付き合ってると思ってたから…
まだ、信じられないし…今、すごく複雑。」
「だよな、ごめんな。
何度も言おうと思った。舞がずっと勘違いして、
俺にたくさん付き合ってる女の人が居るって思ってるって分かったから…だから、毎回、いい寄られたら、隠さず舞に言おうと思ったし、ホントに俺の彼女、俺の婚約者って紹介したかったから…」
「なら、そう言って欲しかった。」
「だよな、でも、俺はずっと彼女だと思ってたし、婚約者だと思ってた。
舞は、結婚に興味ないって言ってたから、そんなこと言ったら、離れて行っちゃうんじゃないか?って怖かったんだ。もう離れたくなかったから…」
「で、この機会に言おうと思ったの?」
「うん、そうだよ。」
「私もそろそろ、この関係も終わりかなぁ〜って思ってた。」
「え?そうなの?」
「うん、結婚しなくても、恋人は欲しかったから…
堂々と付き合える彼氏が欲しかった。そう言おうと思ってた。でも、そんなことを言ったら、きっと亮は、離れてしまうって思って、怖かった。」
そう言うと、また、涙が流れた。
きちんと向き合い…
「ごめんな、舞。愛してる」と、見つめて言ってくれた亮は、高校生の頃に付き合っていた時と同じ目をしていた。
また、涙が溢れた。
指で涙を拭かれ、抱きしめられた。
「いいのかなぁ?なんだか、まだよくわからない。」
「だよな、少しずつでいいよ。」
「ね〜あの会社に就職したのは、ホントに偶然?」
「そうだよ、俺の方が先に入社したのに…」
「そうだね。」
「でも、舞の名前を見つけた時、すごく驚いた!
最初は、同姓同名?って…で、新入社員紹介の広報を見て、舞だ!って分かったから、本社に来た時、探したんだよ。」
「え?そうなの?」
「うん。俺は、見つけたけど、舞は気づかなかった。」
「そっかあー」
「で、なんとか出世して、異動願いを出そうと思ったんだよ。」
「だから、ウチの部署だったんだ。」
「そう、それはわざと狙って…」
「同じ部署じゃなくても良かったのに…」
「違う部署なら、舞の姿が見れないから、意味がない。」
「え?」
「ずっと見てたかったから…」
「だから、再会して初めて、誘った時、ドキドキしたし、大丈夫か?俺!って、すごく緊張してた。」
「嘘〜慣れた感じだったけど?だから、遊び慣れてるって思っちゃったよ。」
「舞こそ、綺麗になって、オトナの女になってて、色気が半端なかったから、俺はすぐにやられたよ。」
「ふふ、そうなんだ。」
「会社での舞と全然違うから、また更に良かった♡」
「ふふ、ヤダ〜もう〜!亮がオトナだったから、私はまだまだ、ウブで恥ずかしかったよ。」
「何より、俺はお前じゃなきゃダメなんだ。
カラダも中身も…」
「どうして?」
「相性がピッタリだし♡昔から舞の顔も性格も好きだから…絶対誰にも渡したくなかったんだ。」
「亮〜♡私だって、ずっとずっと好きだったし、昔からカッコイイって思ってたし、私には優しいし、頭もいいし…あ!やっぱり亮って、政治家向きかも…テニス部の部長をしてる時も上手にまとめてたし…」
「ふふ、そんなに褒められると恥ずかしいなぁ〜」
「私だって…でも、嬉しい」
「舞!俺とこれから先も、ずっと一緒に居てくれ!
俺の奥さんになってくれ!」
「……
はい。私で良かったら…」
今までで一番、素敵なキスをした
優しくて、甘くて、深〜い場所まで堕ちるような…
亮の愛をたっぷり感じるキス
舞は、亮の愛を独り占め出来た、と感じた
『愛してる』