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それからまた半月____
中也からメッセヱジが届いていた。
中也「今日、蘭堂の墓参りに行くが、〇〇も来るか?」
原作では、中也が一人で蘭堂の墓参りに足を運び、白瀬に毒のついた包丁で刺されてしまう。彼等の「羊を裏切った」という勘違いを消す事が目標。
「行きたい。」
と返し、準備を始め、羊に向けての手紙を丁寧にしまう。
向かったのは、人里から離れた寂しい墓地だった。中也は蘭堂の墓にもたれかかる。
中也「全く、死んだ後まで迷惑なオッサンだぜ。」
「結局、荒覇吐の記録、無くなっちゃったからね。」
其の時、誰かが向かってくる気配を感じた。持っている手紙が手汗で滑り落ちそうだ。此れは間違いない…
白瀬「ここにいたのか。探したんだぜお二人さんよ。」
中也と私は「白瀬…」と声を合わせる。
白瀬「お前達に謝ろうと思ってさ。電子遊戯場でさ、口喧嘩しちゃっただろ。反省したんだ。正しいのはお前達の方だ。お前達に頼りっきりで…、僕達が悪かった。」
展開を知っている私は、其の台詞が嘘のようにしか聞こえなかった。中也は意外そうな顔だったが、私は激怒してる犬のような顔をしてる。
「私からも、御免なさい。私の口からは上手く話せないと思うからこんな形になるけど…。いつ渡すか迷ってた。」
そう云って、震える手で手紙を渡した。顔が見えないように下を向く。白瀬は半信半疑の顔で其れを受け取る。
白瀬「あぁ、後で読んどくよ。」
中也「俺も今回の件でちっとばかし疲れた。歩きながら話そうぜ。ほら〇〇も一緒に。」
_____一瞬、白瀬の手から包丁が見えた。中也が刺される。咄嗟の判断、私は崖の下に中也を突き落とした。包丁は私の太ももにめり込んだ。泣けない程の痛みが私を刺激する。
中也は高重力を見に纏わせ着地する。
中也「彼奴…何しやがる。」中也が浮遊で元の場所に戻ろうとする。
太宰「中也止まれ。少し待て。」
中也「手前、何故ここにいる?」
太宰は私の作戦を中也に全て話した。手紙内容も全て。中也は太宰と目を合わせず深々頷く。
痛む足を我慢しながら、「その手紙読んで…お願い…。」声を絞り出す。
白瀬「お前ら二人が悪いんだ。羊はGSSと手を組む事にした。此れが解決策だ。」
「そんなの分かりきってたよ…だけどね…中也と私は…君達の為に…やった事なんだ…」
これ以上口を開いたら、反論が始まるだろう。詳細は全部、手紙の中。
「手紙、読むか読まないか…自分達で決めて。裏切ったのはお前達もでしょ…」
GSSが銃を私に向け発泡する。逃げるように私は崖から落ちた。二人は私に気が付き、中也は焦るように私に語りかける。太宰は納得ような表情だ。
白瀬「崖下に逃げた!この程度じゃ死なない!急いで追え!!確実に殺すんだ!」
其の言葉を最後に聞き、私は気を失った。
「(失敗だ…何も変わらなかった…)」