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main 紫
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ギルドパロ
モブ名前有り
女装注意
実況者さんの名前をお借りしております。御本人様には迷惑のないようお願いします。
此方の作品は腐、夢は意図しておりません。
水視点
ふと顔を横に向けると、窓がガタガタと音を立てていて、外からはザーザーと聞こえる。ここ1週間で1番酷い天気だな、なんて思う。
ここは街からは少し離れた位置にあるギルド。簡単に言えば報酬さえあればどんな依頼も受ける何でも屋みたいなところ。かなり俺たちのギルドが有名になり、最近依頼が絶えなくなっていた。しかし、
流石に今日の依頼はなさそうだな…。
「まぁこんな雨の中ここまで来ないでしょ」
声がした方へ顔を向けると、特徴的な金髪の天パで眼鏡をかけた黄色の彼がいた。
「あれ、俺声出てた?」
「思いっきりね」
そう言って俺の隣に腰を落とした。心の中で呟いた筈の言葉は、どうやら口に出ていたらしい。
「それにしてもシャークん達こんな雨の中よく買い物行ったよね。風も強いのに」
「まぁ冷蔵庫の中殆ど空だったし、仕方ないけどね…」
そんなことを言っている俺たちは万が一で家にいると言って行かなかった。まぁ、雨風がすごい中外には行きなくなかったが本音。
「にしても遅いな」
「ぶるーく辺りがなんかやらかしたとか?」
「ありそう」
呑気にソファで他愛もない事を喋っていると、
ガチャ
家の扉が開いた音がした。3人が帰ってきたのだろう。そう思い、ソファから重い腰を浮かせた。
「おかえりー!」
「おかえりー…まぁそうなるよな」
玄関にはびちょびちょで、風も強い為寒さで小刻みに震えている赤と緑と青色の姿。
と、その後ろには見慣れない姿がある。依頼だろうか。こんな天気の中よく来れたなと思う。
「えっと、後ろの方は?」
「あぁ、依頼にだってよ。丁度鉢合わせしたんだよ」
その言葉の後にくしゃみをしたシャークんに早く上がるよう言った。もう2人は扉を開けた直後に家の中へ駆け込んで行った。
「あの…依頼ですよね?どうぞ上がって下さい」
そうきりやんが言うと、傘を閉じて丁寧に靴を並べて、お邪魔しますと小さな声で言って俺の横に並んだ。
俺は隣にいる依頼者を見た。先程よく見えなかった顔や容姿がはっきりと見えた。とても整った顔で華奢な体型。今まで出会った女性の中で失礼ではあるが、ダントツで儚く美しい女性である。何と言うか、動物や人なども手に掛けている俺たちが触れちゃいけないんじゃないかというくらい神秘的な人だった。
その後、リビングへ案内し、先程俺たちが座っていたソファに座るよう言った。そして俺たちは正座、他3人は風呂。
いざ目の前にするとやっぱほんと綺麗な人だな…なんて思考はきりやんの肘が自分の脇腹に入ったことによって遮られた。
「い”っっ…」
「おい早く。すみませんほんと」
この様子を見て表情一つ変えずに
「大丈夫です」
と返事をした彼女をみて何とも言えない感情になった。
メモ帳とペンを取り出し、聞かなければならないことを頭に浮かべる。隣には、ノートパソコンを取り出し、準備ばっちりなきりやん。メモ帳にも、パソコンにも情報を書くのは念には念をと言うことで両方書くようにしている。
「それではえーっと…まずお名前をお聞きしてもよろしいですか?」
「スミレです」
「スミレさん…と、ご年齢は?」
「17です」
俺達よりも5歳下だ…。相当若いな。というかこの年齢でこの儚さを纏ってるのか。御両親を是非とも見てみたい。
「何処から来たんですか?」
「3番通りが近くにある城下町です」
「3…え?!」
思わず声を上げてしまったが、注意をされることはなかった。なぜなら、横にいるきりやんも目を見開いていて、俺と同じことを考えているであろう。
この国、T国には国のトップ層が住んでいる城を中心に全方位に住宅が建ち並んでいて、その中でも”3番通り”は国の入り口である門から城まで唯一1本道で行くことが可能なT国中心の大通りである。その近くにある城下町には、貴族や国に支援として莫大なお金を渡している金持ち達が住んでいる。つまり、スミレさんも貴族もしくは金持ちであると言うこと。
これ、やらかしたらギルド丸々終わるやつじゃんか…。
出身を聞いた訳ではないので一応聞いてみる。
「えーっと…出身…は?」
「生まれも育ちもここです」
なるほど。慎重にしなければこのギルドは終わる。手汗が凄い。メモ帳が濡れるんじゃ無いかってくらいには。
次の質問まで行かずに思考が停止していると、隣に座っているきりやんが口を開いた。
「失礼ですが、ご両親のお名前は?」
親の名前とか今まで聞いたことないだろ。なんで聞くんだよ。まさか…よからぬことを考えてるんじゃ…いやないない。
「…言わなければいけませんか?」
今まで素直に答えていたスミレさんが、この質問には答えたくないと言うように聞き返した。
「いや、本来なら御両親のお名前はお聞きしないんですが、貴方がこの国の上の位の方というのが分かっているので、そのお方が我々に依頼だなんてどんな内容かも分かっていませんがね。念の為に御両親のお名前をお聞きします」
確かに、と口から漏れた声は、何にも拾われなかった。さっきとは雰囲気が変わったスミレさんに、何か違和感を覚える。気の所存だろう。
少しの間沈黙が続いたが、スミレさんが口を開いた。
「両親は…」
迷いがあるのか、口を開けては閉じてを繰り返している。
「先に言っておきます。他言無用」
美人からの圧は押し潰されそうで怖い。
「父がカラマス・シアリー、母がユキューヒ・シアリーです」
この名を耳にして、驚かない筈がない。
何故ならば、
カラマス・シアリーはこの国の王であり、
ユキューヒ・シアリーはその妻であるから。
そして、その子供はたった1人
アンシス・シアリーという、王子であるから。
時が止まったように動かなくなる。きりやんも目を丸くしている。いつの間にか上がっていた他3人も聞こえたのか、目を真ん丸にして此方を凝視している。
「あな…たは王子…なんですか?」
「それ以外ないでしょう」
自分の問いにはあっさりと返事が返ってきて、思わず息が漏れる。すると、スミレさんいや、アンシス・シアリーは依頼を言った。
「カラマスとユキューヒを殺して下さい」
続かない。
気になるとこで終わらしてごめんなさい。放置してたしよくわからんし思い付きませんでした。続きが気になる方は御想像にお任せします。