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#ゐト。の宝庫
渡会雲雀side
風楽と別れて、早歩きで家に帰る。
制服を脱いで、部屋着に着替えて
ソファーに座って早速検索。
⋯したけど、どれも俺には
似合わなそうなやつ。
この世の男って皆こういう服着てんの?って
くらいオシャレ。
だからって今から買うのも嫌だし、
どうにか今俺が持ってる服で何とか…
なんて考えた結果。
「⋯奢りな?一蘭」
ローレンを呼び出した。
基本私服で外になんか出ないから、
色とかこだわってなかったんだけど。
流石に外に出るのに、
変な色とか着てたら嫌だから
ローレンに選んでもらう。
「てか、なに?彼女?」
俺のクローゼットを漁りながら、聞いてくる。
「いや?違う、後輩」
「女?」
何がなんでも、女にくっつけてくんなよ。
「男」
そう言えば興味無さそうに
「ふーん」って返ってくる。
聞いたくせに興味無さそうにするなよ。
なんて心でつっこむ。
そういや、ローレンの恋愛事情って
聞いたことないかも。
「ね、ローレン」
「ん?なに?」
「ローレンって、付き合ってる人いんの?」
大学生だし、ローレンイケメンだしいるだろ。
くらいのノリだったけど当の本人は
手が止まってて。
「⋯ローレン?」
「引かない?」
かと思いきや、俺の隣に座ってきて。
こくりと頷けば
「⋯付き合ってるやつはいる」
なんて言われて、
引くことじゃないじゃんって思ってたら
「男⋯⋯な、俺の付き合ってるやつ」
なんて言ってきて。
引く、引かない。
の前に、こんな近くに俺と同じで
男を好きになるやつがいた事に驚いて。
「お前に助けてもらった日は、
そいつと喧嘩してヤケ酒してたの」
20歳でヤケ酒⋯ってなんて
笑いそうになるのを我慢して
「⋯そっか、ローレンは幸せ?」
聞いてみる。
「⋯ん、幸せだよ」
「怖くないの?男同士って」
俺は少なくとも怖い。
だって、普通じゃないじゃん?
「怖かった。の方が正しいかも。
でも気持ち伝えてOK貰えた今は怖くない。
それが俺たちの普通じゃん」
なんて笑うローレンは凄い強く見えて。
「なに?ひばの好きな人、男なの?」
「⋯まぁ」
バレるよね。
突然、付き合ってる人いるのかどうか聞いて。
男って言った途端、怖くないのか聞いて。
そりゃ、思うよね。
「・・・まあ、その思ってる相手が
必ずしも男が好きって訳じゃないからさ。
上手くいくって応援は出来ないけど、
ひばのことは応援してる」
頑張れ。そう言ってローレンまた、
俺の服選びをしてくれて。
「これでいいんじゃね?」
そう言って決まった服。
どんななのかは分からないけど、
多分いい感じの服。
その後しっかり、ローレンに一蘭奢った。
今日服決めたけど、
行くのあと2日後ってことに気づいて
なんか少しだけ恥ずかしくなる。
次の日も、その次の日も風楽は
あの場所で俺を待ってたし帰りも
俺を待ってて。
流石に昼は友達に誘われるらしくて
来れないって項垂れてた。
そこまで俺と居ることにこだわられると、
本当に期待してしまう。
「ひば、明日駅に11時集合でいいですか?」
今日の帰り道、別れ際にそう言われて
返事をすれば
「じゃあ、明日!」
なんて凄いニコニコして歩いていった。
といつつ、多分俺も相当ニヤけてると思う。
今まで好きになった女の子とデートする時も、
こんなことなかったのに。
まぁ、いわゆるお家デートしか
休日はしなかったから。
あとは学校帰りにデートみたいな。
だから今までの彼女には呆れられて、
振られてる訳なんだけど。
なんか、風楽だけは俺の中で特別で。
だから休日に出かけようって思えたし、
服だってあんなに早く決めた。
そして何より、楽しみにしてる俺がいる。
次の日、いつもより早く目が覚めて、
いつもより入念に髪をえていく。
服はローレンが選んでくれたやつ。
朝ごはんは、昼にラーメンだから
お腹を空かせておきたくて食べない選択。
と言ってもお腹は空くから、
この前期太が置いてったグミを買った。
それから時間まで携帯でゲームとかして
時間を過ごして家を出た。
待ち合わせの駅は、何年ぶり?って
くらいで危うく迷子になる所で。
「ひばー!」
とりあえず駅中⋯と思って
足を進めていれば前から風楽の声。
道のど真ん中で、
突っ立って俺に手を振ってる。
かっこいいからそんな事しなくても
目立つのに。
ただ一つだけ思ったこと。
⋯私服の風楽がかっこいいってこと。
色は分からないけど、なんかかっこいい。
このビジュアルで、友達いらない⋯は
勿体なすぎる。
なんて目の前でニコニコして手を振ってる
風楽を見て思った。
コメント
1件
おお、ローレンのカミングアウトいい味出してたな〜。「怖かった。の方が正しいかも」ってとこ、すごくリアルで刺さったよ。ひばのモヤモヤとかわいいときめきのバランスも絶妙で、デート当日の風楽の私服イケメンっぷりにこっちまでニヤけるわ。次が楽しみ🔥