『ハァ…ハァハァ……ここまでくればっ…』
右も左も分からないような森を一人の獣人が走る。どうしてこんなことになってしまったのだろう。
そもそも俺が好奇心なんかで人間の世界に行かないければ…
後悔してももう遅い。今はただ追ってくるであろアイツから逃れることだけを考えなくては
「……見つけた。もう逃げちゃダメだよ?」
後ろからアイツの声がする。逃げなくてはいけないのにアイツに散々調教された体はアイツの言葉には逆らえなくなっている。
無理やり体を動かして前へと進むが途中で体に力が入らなくなり雨が降り湿っている芝生の上に倒れ込む
それでもなんとか逃げようと四つん這いになり地を這う。そんな俺を嘲笑うかの如くその長い足ですぐに俺に追いつき髪を掴み無理やり顔を上げさせられた
「逃げても無駄だよ?(笑)君はもう僕のものなのだから」
ああ、どうしてこうなってしまったのだろう
これから起こるであろう地獄の日々を思い出して涙が流れた
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