第4話
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〈佐久間〉
佐久間「ごちそうさまでしたー!めっちゃおいしかったよありがとう! 」
向井「いえ、ならよかったです!お風呂わいてるので、入ってきてくださいね」
佐久間「うんっ!じゃあ入ってくるね!」
佐久間「やっぱり心配だなぁ、」
スーツは綺麗だけど、肌はカサカサ、手はあかぎれ。髪は痛んでる。
あれ、?荷物めっちゃ少なかったな。
前、どんなところで暮らしてたんだろ、?
さっき、袖からちらっと見えちゃったんだけど、、腕にあざが、、
普通俺が守られる側?なのかもだけど、今回は俺が向井を守らないと。
佐久間「上がったよー」
向井「おかえりなさいませ。」
佐久間「向井もお風呂入ってきていいよ?」
向井「片付け終わったら入らせていただきますね、!」
佐久間「うんっ!」
佐久間「あのさ、片付けながらでいいんだけど。」
向井「はい?」
佐久間「前も執事やってたの?」
向井「そうですね、前のところが初めて執事やらせていただいていました。」
佐久間「そーなんだ。何年?」
向井「16になってからなので、約2年ですね」
佐久間「ほぉーどこ?」
向井「〇〇家の〇〇様です」
佐久間「えー!そーなんだ!?」
あの、家結構お金持ちだよね?
俺の家には負けるけどねー笑
向井「はいっ、、」
佐久間「片付け終わった?」
向井「あ、はいっ!」
佐久間「ん、お風呂入ってきな?」
向井「ありがとうございます。」
佐久間「シャンプーとか洗顔普通に使っていいから!」
向井「ありがとうございます。では失礼いたします」
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〈向井〉
向井「確かここやな?」
家広すぎて、迷ってまうわー!!
向井「服は、明日洗濯するとして、」
はぁーなんか半日やけど、ちょっと疲れたー、
向井「前のとこよりましや。多分。」
〜回想(2年前)〜
あれは〇〇家におる時やった。
向井「今日から、〇〇様の執事として、やとらせていただきました。向井康二と申します。よろしくお願いいたします。」
〇〇様「ん〜康二ねーよろしくー」
向井「よろしくお願いいたします」
〇〇様「硬い硬いーもっと笑顔でね?笑」
最初はとても優しい方。だと思ってた。
〇〇様「こんなこともできねーのかよ!ダッサw」
向井「申し訳ございません。今すぐ新しいのをお作りいたしますので。」
〇〇家「もういらねーよ、お前の料理なんて不味くて食ってらんねーよ。(食器ごとわざと床に落とす」
向井「…。」
〇〇様「俺は今まで我慢して、お前の料理を食べてあげただけ、美味しいなんて一つも思ってねーし、むしろまずいw食ってもらっただけでもありがたいと思よな??ww」
向井「…。」
そうだった。確かに思い出してみれば。美味しいなんて、2年間一回も言われたことなかった…。
〇〇様「悔しくて言葉もでねーか?ww」
向井「…」
〇〇様「おいっ!なんとか言えよ!!!(髪を引っ張る)」
向井「申し訳、、ございません、でした。。」
仕方がない。俺が我慢すれば、お母さんとお父さんにいい暮らしをさせてあげられる。
我慢…我慢するだけ…。
服も買えない。お風呂もまともに入れない。ご飯もまともに食べられない。
そして、毎日ナイフのようにつき刺さってくる言葉。気づけば傷だらけの肌。
怖かった逃げ出したかった。
親には本当のことを言わずに、ひたすら耐え続けた。
そんなある日…俺に一通手紙が届いた。
向井「…佐久間家…。」
佐久間家への移動願い。
正直この地獄みたいな生活が終わると思えた安心感と、また、こんな人だったらと、考えてしまう不安が重なった。
〇〇様「佐久間に移動するんだーwどうせすぐ捨てられるだけよww」
向井「…」
〇〇様「そうと決まれば、今日のうちに荷物まとめて出ていけよな?」
向井「はい。今まで大変お世話になりました」
〇〇様「本当よ、感謝しろよ?wあーあーwこんなやつとなればなれになれるとかサイコーw」
最後の最後まで俺は〇〇様になにも言えることはできなかった…。
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〜回想終〜
向井「あぁ、なんで思い出しちゃったんだろ。」
俺は自然と涙が流れていた。
何もないと信じたいが、〇〇様の時がトラウマで、警戒心が強く出てしまう。
そして俺は、、
大介様との関係もうまくいかなかったら、もう、執事なんて、やめよう。
そう思ってしまった。
コメント
6件
こーじ可哀想に😭 次が佐久間家でよかったね‼️ 続き楽しみにしてます😊
こーじにそんな過去があったなんて悲しすぎる… 家族の為ならなんでも出来るって優しすぎるよ! 続き楽しみに待ってるねー!