――俺には……愛というものが分からない。
目を見開くセシリアの隣で、ギルベルトは淡々と続ける。
「幼い頃から次期皇帝としての教育を受け、父も母も俺とは必要最低限の関わりしか持とうとしなかった。寝食は別々。頭を撫でられたことも、抱きしめてもらった記憶もない」
「そんな……」
「寄ってくるのは欲にまみれた貴族と暗殺者だけだ」
全てを諦めているかのような横顔が出会ったばかりのアランと重なって、セシリアの胸がぎゅっと切なくなる。
「でも、陛下には二人の子どもが……」
「後継者を作るという皇帝としての義務に過ぎない。前の妻であるアクルダとは互いに政略結婚だと割り切っていたし、アクルダもデリックが生まれて「やっとあなたから解放される」と清々しく笑っていた」
過去を振り返ったギルベルトは、ふっと自嘲する。
「俺との時間は至極退屈*****************
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