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多聞くん今どっち!?夢小説
主人公:木下ユズル
ウタゲの双子の弟。姉と同じく木下家の遺伝子を継いでいるが、熱量は姉の100分の1。
外見: ウタゲを少し中性的にして、常に眠そうな目元にした感じ。身長・体重は姉とほぼ同じ(162cm)で、細身。
性格: 極度の無気力。省エネ主義だが、言うことはズバッと鋭い。
口調: 「……あー。……別に、いいけど」「……お腹空いた。……帰っていい?」といった、間が多いスローペースな喋り方。
裏の顔: ネットで絶大な人気を誇る謎の歌い手。気だるげながらも中毒性のある歌声で、F/ACEのメンバーも密かに聴いている。
皆さんお久しぶりです。
ココ最近勉学面において少し支障が出まして💦
活動は少しずつになりますが、
ご覧いただけると幸いです。
では本編へ𝕃𝕖𝕥’𝕤 𝕘𝕠!
第1話:おまけの弟と、嵐の合宿所
「……ねえ、姉さん。なんで僕まで……ここにいるの」
山の中にある大きな別荘。その玄関前で、ユズルは重い瞼をさらに下げて溜息をついた。
隣では、姉のウタゲが鼻血が出そうなほど興奮した顔で、拳を握り締めている。
「ユズル! いい?今日は私の助手! F/ACEが合宿するの!? 掃除に洗濯に食事の支度……私一人じゃ手が足りないかもしれないでしょ!」
「……バイト代、折半ならいいけど。……眠い。帰って寝たい」
「寝るんじゃない! ほら、多聞くんたちが来る!」
ウタゲに首根っこを掴まれ、無理やりシャキッとさせられた直後。
事務所の送迎車から、キラキラとしたオーラを放つ5人が降りてきた。
「……うわ。……眩しい」
ユズルは反射的に目を逸らす。
オンモード全開のF/ACE。
多聞の王子様スマイル、桜利の不遜な視線、ナツキの愛嬌……。
「……あ。……多聞、くん。……こんにちは。……ウタゲの弟、です」
ユズルは、ウタゲに背中をド突かれ、糸が切れたマリオネットのように一礼した。
その喋り方は、周囲の時が止まったかと思うほど、ゆっくりだ。
「あ、木下さんの弟さん? 似てるね……あはは、よろしくね」
多聞が優しく微笑む。
だが、その裏にある「ジメ原さん」の気配を、ユズルは敏感に察知した。
(……あー。……この人、たぶん今、僕と同じくらい帰りたいと思ってる……)
合宿所に運び込まれる大量の荷物。
ウタゲが「聖域に汚れ一つ残さない!」と掃除機を振り回す中、ユズルはキッチンで淡々と野菜を切っていた。
あまりに無駄のない動き。そして、口から漏れるのは、いつもの癖だ。
「……ふー……。……『光に酔う、影の街……』」
無意識に、制作中の新曲のフレーズを鼻歌でなぞる。
気だるげで、それでいて心臓の奥を直接掴むような、湿り気を帯びた唯一無二の歌声。
「……おい」
背後から声をかけられ、包丁を止める。
振り返ると、そこには不機嫌そうな顔をした坂口桜利が立っていた。
「……あ。……坂口さん。……何。……お腹、空いたの?」
「誰が食いしん坊キャラだ。……今の、何の歌だ。聞いたことねぇぞ」
「……別に。……適当。……独り言だから。……あっち行って」
「あっち行ってだと!?」とキレる桜利。
だがユズルは動じない。
「……声、大きい。……耳に響く。……シッ」
口元に指を当てて静かにさせると、ユズルはまたトントンと野菜を切り始めた。
(……めんどくさいな。……早く終わらせて、部屋で録音したい……)
彼がネットでカリスマ的な人気を誇る歌い手だとは、まだ誰も知らない。
そして、その歌声がこの合宿中、ある「事件」を引き起こすことも。
「ユズルー! 風呂掃除行くよー!」
「……無理。……もう、動けない。……さよなら」
床に液体のように崩れ落ちるユズル。
ウタゲの弟としての、そして後に「伝説の後
輩」となる彼の、災難な数日間が始まった。