〜前書き〜
こんにちは、雪夜です。今回で最終話となります。本当は五、六話くらい書こうかと思っていたのですが、、、ネタ切れです、、、 本当に申し訳ないです、、、謝罪の気持ちを込め、長めに作りました。過激な表現はないので安心してください。
それでは、本編どうぞ。
〜本編〜
「ん〜!久しぶりに晴れたな!」
「うん、こうやって手を繋いで散歩できたのも久しぶりだね♪」
「確かにそうだな。、、、久しぶりに類の手を握ってるが、こんなにデカかったか?」
「ん?そんなことないと思うよ。逆に司くんの手は僕より小さくて可愛いね」
「なっ、ほんの少しの差だろう!?」
「でも小さいことは事実でしょ?」
「うぐぐ、、、」
久しぶりの晴れの日、オレは類と散歩をしていた。長く続いた雨のせいで湿度が高く蒸し暑いが、木や花についた水滴がキラキラ輝いていてとても綺麗だ。
「ねぇ司くん、どこか行きたいところはあるかい?」
「ん?行きたいところ?」
「次、いつ外に出て遊べるか分からないだろう?だから、今日行こうかなって」
「そうか、、、うーん、、、あ、それなら____(」・ω・(´ーωー)ヒソヒソ」
「お、いいね♪それじゃあ行こっか!」
「うむ!行くぞ!!オレたちのスタート地点、フェニックス・ワンダーランドへ!」
チケットを買って、オレたちはまずジェットコースターに向かった。長い間お世話になったからどのアトラクションが一番混むか知っている。だから早めに乗っておくのがいいのだが、、、
「、、、久しぶりだから少し怖いな、、、」
「そうだね、僕は平気だけど 」
「肯定してから否定するんじゃない!! 」
「まぁまぁ、楽しもうよ司くん♪」
「うぅ、、、次かぁ、、、」
緊張しながらも乗車して安全レバーをしっかりおろせたことを確認、いよいよ発車だ。ゆっくりと動きだしたジェットコースターは徐々に高度を上げていき、景色を一望できるくらい綺麗に晴れているのがよく分かった。が、楽しむ余裕などなかった。
「わぁ、見てよ司くん!景色がとっても、、、ん?」
「怖くない怖くない怖くない怖くない、、、ボソボソ」
「、、、ふふっ、しょうがないね」
ギュッ
「ん!?な、何だ急に手なんか繋いで!! 」
「これで怖くないでしょ?」
「なっ!べ、別に怖がってなどないが!?」
「あ、ほら、もうすぐだよ」
「、、、!?」
自然と類の手を強く握ってしまった。やはり怖いものは怖い。でも、ものすごくワクワクしている類の横顔を見ると、安心す____
「ぎゃア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!!」
「あはははははっ!!」
「し、、、死ぬかと思った、、、」
「お疲れ様、いい叫び声だったね」
「いい叫び声ってなんだ!!」
「まぁまぁ、次は平和なやつに乗ろうか」
「そうしてくれると助かる、、、」
「じゃあ、次はコーヒーカップ乗ろうか♪」
「、、、へ?」
「待て待て待て待て!!」
「何言ってるんだい?まだこれからだよ?」
「これ以上は酔ってしまうああああああああぁぁぁぁ!!」
「司くん、頑張れ♪」
「はぁ、、、はぁ、、、」
「お疲れ様、振り回してごめんね」
「いや、、、大丈夫、、、だ、、、」
あれから平和なアトラクションに乗ることはなく、ずっと激しく振り回されて気持ち悪くなってきてしまったのでベンチで休むことにした。遊園地で乗り物酔いだなんて初めて経験したことだ。今日は暑いから座ってても一向に体調が良くならない。とにかく落ち着くまでじっとしていようと決めた。
突然、空が暗くなり雷らしき低い音が聞こえてくるようになった。しだいにポツポツと雨粒が落ちてきて、どんどん強くなり、本降りになってしまった、、、今日の天気予報は一日中晴れだったのに、、、
「これは、、、困ったことになったね、、、」
「とりあえず、ショップの中に避難するか」
「そうだね、、、でも、あっちもこっちも人がいっぱいだ」
「本当か!?他に雨宿り出来そうなとこは、、、」
「、、、ワンダーステージならできるかな?」
「確かに、、、!少し遠いが走って行こう!」
「えっ、でも、司くんは、、、」
「いくらかマシになった。走るくらいどうってことないぞ!」
「、、、本当に強いねぇ、、、」
「、、、オレたち以外、人がいないな、、、」
「僕たちがキャストをやめてからも観客は減ってないみたいだし、みんなショップに避難しちゃったのかもね」
「そうか、観客が減った訳では無いのなら安心だな」
雨足がどんどん強くなっていく。まるで夕立みたいな降り方をしていて、一面にうっすらと水たまりができ始めていた。
「これは、、、ステージから降りたら靴が一瞬でやられてしまうな、、、」
「、、、せっかくの遊園地デートだったのになぁ、、、」
「まぁ、、、こればかりは仕方がないだろう」
「僕と司くんだけでステージか、、、面白そうだし、なにか一つショーをやらないかい?」
「今、、、ここで!?即興で!?」
『雨、、、止まないね、先輩』
いきなり始まった!?えーっと、オレを先輩呼びならば類は後輩の設定か、、、先輩ならばきっちりとした真面目なやつか、、、いや、それだとつまらないだろうから、、、
『そうだな、、、ま、きっともうすぐで止むでしょ』
『先輩の言うことはイマイチ信用出来なぁ』
『なんだとぉ?』
『わっ、先輩こわーい笑』
『こ〜ら、先輩をからかうなっ!』
『いてっ、、、ごめんごめん笑』
『全く、、、』
『、、、ねぇ、先輩』
『んー?どした?』
『俺、今、好きな人がいるんだ』
『へぇー、それはいいことだな』
『、、、その人に、告白してもいいと思う?』
『ん?好きなんだろ?すればいいじゃん』
『でも、、、俺がその人に告白だなんて変だと思うんだ』
『なんで?別に君が誰を好きになったって変だなんて思わないと思うよ?』
『、、、ほんと?先輩は、そう思うの?』
『もちろん』
『、、、じゃあ、告白するね』
『うん、頑張れ!』
『先輩、好きです!!』
『、、、ん?』
『先輩のこと、好きです!』
「、、、はぁ!?待て待て待て待て!!先輩って女子設定だったのか!?」
『何言ってるの?俺が好きな先輩は男子だよ?』
「男子設定で良かったのか!?いや、よく考えたらオレが言えることではないが、、、!とにかく一旦確認したいんだが、、、!」
『先輩は、俺じゃ嫌?』
ダメだ、、、一旦中止する気はないみたいだな、、、仕方ない、続けるか、、、
『べ、別に嫌じゃ、、、ないけどさ、、、』
『じゃあ、、、!』
『、、、これから、、、よろしくね、、、///』
『うん!』
『、、、あ、雨止みそうだな。途中まで一緒に帰る?』
『はい!、、、あ、待って』
『ん?どうし____』
チュッ
『、、、っ!?///』
『先輩、大好き♡』
「、、、だぁぁぁ!!もう無理だ!!恥ずかしい!!やめてくれ!! 」
思わず大声を上げてしまった、、、類をびっくりさせてしまったが、そのおかげで止まってくれたみたいだ。
「、、、これから良いとこだったのに、、、」
「話の展開がいきなりすぎるぞ!!心の準備くらいできるようなシーンを挟んでくれたっていいだろう!?」
「そうしたら自然な反応が出せないだろう?リアル感を出す為に考えて、いきなり告白という展開にしてみたんだよ」
「だとしても、だ!!こんなの誰かに見られてたら、、、!!」
「大丈夫だよ。僕と司くんしか居ないことは確認済みだし、雨だったからわざわざこっちに来る人なんて____」
「ママー、あのおにいさんたちおとこのこどうしなのにチューしてたよ?」
「こらっ、、、!そういうことを大声で言っちゃいけません、、、!帰るわよ、、、!」
「「、、、あ、、、」」
親子で、、、いた、、、最悪だ、、、よりにもよってキスシーンを見られていたなんて、、、!!
「、、、ぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!」
「ちょっ、、、!司くん!?落ち着いて!?」
「、、、落ち着いた、、、?」
「、、、だいぶ、、、」
恥ずかしさで心がいっぱいになり、しばらくの間ステージの上で暴れまくって現在に至る。雨は既に止んでおり、気持ちがいいくらいに晴れていた。
「ならよかった、そろそろ行くかい?」
「、、、もう少し、、、二人きりでいたい、、、///」
「、、、ふふっ、喜んで」
オレたちのスタート地点で、みんなとの思い出が詰まったこのステージで
オレたちの最高の演出家であり
オレの最高の恋人と一緒に眺める雨上がりのフェニランは
最高にキラキラと眩しいくらいに輝いていた
〜終わり〜
コメント
2件
ギャーーー!!!!🤧🤧💖二人きりのワンダステージでイチャイチャしてる類司も、最ッ高に輝いてるよ──𝑩𝑰𝑮 𝑳𝑶𝑽𝑬___✊ あまりにも好きすぎたので、ブックマーク失礼します🙌