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今日、2026年8月7日金曜日
今日で世界は滅ぶ
だが世間じゃそんな事なんて知らないとでも言う様に呑気に、動いている
社会人は深夜の残業で会社に残ってキーボードを打っている
24時間スーパーもバイトやパートの働き者たちが働いている。
『っはは! 今日で世界が滅ぶってのに、呑気なもんだ』
深夜1時、まだ金曜になって1時間だ
だが…あぁ、そろそろ世界が滅ぶ。
7階建てのマンションの1番上、屋上
誰も居ない、屋上で1人何個目かの安物の缶ビールを飲み干す
『ふぅん、ふ〜…ふ〜ふっ、ふふ〜♪』
うろ覚えの歌だ、歌詞すらも覚えていない、ただリズムだけを覚えている。
家に溜まっていた薬を出す
風邪の時だったか、病院で処方されて熱がある時に飲めと言われて、熱が出なかったせいで余った薬を全て手のひらに出す。
頭痛がした時だったか、頭が割れそうな程に痛んで薬局で買って数回飲んで頭痛が治ったせいで余った薬を全て手のひらに出す。
精神が不安定だった時だったか、精神科医に言って精神を安定させる薬だ、だがすぐに辞めてしまったのだ、だってすごく気持ちが落ち着いて自分が自分じゃなくなりそうで怖かったから辞めた、そのせいで余った薬を手のひらに全て出す。
手のひらにこんもりとある薬を数回に分けて飲む
普通は噛まずに飲むが、こんな量噛まずに飲むなんて不可能だ、それに世界は滅ぶんだ今更だ。
ガリ、ポリ、カリ、コリ
口の中に嫌な苦味が広がる、口の中がビリビリとするほど苦い、その苦さを和らげるために酒を飲む
ああ、不快だ…気持ちが悪い。
薬を全て飲み終わり、屋上に設置されているフェンスに近付く
ぐにゃぐにゃと、粘土でも踏んでいるような感覚で足がおぼつかない
これが酒のせいか、ODのせいかなんて、分からないし知る必要なんてない。
数分か数十分か、フェンスに着いて、フェンスをよじ登る。
途中で落ちないようにしっかりと掴んで、登る。
『すぅ〜……はぁ〜………あぁ』
チカチカと街には光が灯されている
頭痛の時飲んだ薬を飲んでるおかげか、普段は痛む頭が痛まないが、ただただ光が不愉快で目を細める。
『じゃあな、滅ぶ世界、人間、俺は一足先に逃げるとするさ!』
フェンスから落ちる。
ヒューと耳元で風を切る音がする、目を閉じて、重力に逆らわずにただただ、身を任せる。
今、今この瞬間、俺が死ぬ瞬間、世界は滅ぶ。
コメント
3件
うわ、めっちゃ重い…。主人公の孤独と、世界が滅ぶって認識に飲み込まれていく感じがリアルで刺さった。最後の「死ぬ瞬間、世界は滅ぶ」って一文、すごく印象的。続きどうなるんだろう、気になる。