コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
『期末、テスト…?』
「1ヶ月後にね。それじゃ解散」
「あばばばばばばばば」
「ま、マッシュくん…」
期末テスト。マジ?しんどすぎる。いや、でも1日3教科やれば帰れるのであればむしろ得かもしれない
「やべーな〜」
「? 」
「いやさ、このクラス頭良すぎんだよ」
『…あ 』
前々から思っていた。まず、神覚者なので、全員頭が悪いわけではない。マギアルプスの面々もかなりいいだろう。マッシュとレイン弟…あと、ラブ?ってやつが震えているだけで他は楽しそうに話している
「なーお前って勉強できんの?」
「れなっち!うん、俺っち天才だか」
「また違います」
「うっそ?!」
「…基礎例題」
デリザスタはあまり得意じゃないらしい
「貴方人の心配できます?」
「ん〜俺できる子だから」
確かに、神覚者達の中では最底辺なのだろう。そんな気がする
「でもれなっち、補講になったら夏休み潰れちゃうよ?」
「ん?」
「恋人と過ごせなくなっちゃうよー?」
「…!それはまじぃ」
夏休みはゆっくり過ごしたい。せっかくなら遠出もしたい
「なーお互い勉強会しようぜ?!」
『勉強会?』
「みんな得意不得意違うだろ!だからみんなで教え合い!」
悪くない提案だ。俺は物理がさっぱりだ。中間テストは散々だった
「そうなると皆さんの成績も知りたいとこですが…」
まあそうなるよな…
「あのさ、俺自分の順位聞いてねえんだけど」
「貴方ね…」
「あー成績上位者は確か点数と一緒にでてました…え?」
「あー多分そこにはいないと思うけど」
「いやレナトスさん、875点で、全体5位っすけど…」
「マジで?!」
信じられない。かなり点数は低いと思ったのに。そんな俺を見かねてか、ワースはパソコン画面を見せてくれた
「うわぁ〜マジじゃん」
「貴方できるんですね」
「そう見たい…って、お前に言われてもなぁ」
あまり驚きもせずにいたオーター。互いに読書家なので別にレナトスなバカではないのだろうと思っていた。しかし、そんなオーターの順位は学年1位。しかも
「899て…何落としたんだよ」
「英語でピリオドつけてませんでした」
「あ〜その減点…」
ワースが後ろでどんよりしているが、ワースは学年2位である。点数も894。お前も一体何を落としたと言ってもいい点数だ
「ふむ…公開したくないものはしなくていいが、気にしなければ黒板に書いていってもらえないか?」
ライオが、黒板に枠を作っていく。上2人が論外すぎたのか、全員点数までかいた
順位は
1 オーター 899
2ワース 894
3ソフィナ 881
4ランス 879
5レナトス 875
6レイン 872
7ドミナ 865
8アビス 864
9ドット 856
10アベル 853
以下略させていただくが、驚くことにコレはクラス内順位でも何でもなく、全校順位だ
「カルド、おまっっっwwww俺より全然低いんだなwwwwwww」
「うるさいです」
てっきりビリだと思っていたので、嬉しくてたまらない
「あ、なーオーター。今度の期末さ、トップ3入ったらご褒美ちょーだい♡」
「…890乗せてきたら考えます」
「マジ?じゃー頑張るわ」
「ちなみにさ〜?ナニをもらう予定で?」
「…何なら貰っていい?」
「聞きますかね、それ」
「せっかく頑張るのに地雷踏み抜いて接触禁止令出されちゃたまったもんじゃないもん」
「…デートしてくらいならいいですけど」
「お!いいね〜やる気出てきた」
「ヤる気?」
「ちげーよ」
「学年一位取るまでお預けです」
「すげー無理難題言うじゃん」
カルドとライオは、遠巻きにレナトスに絆されまくっているオーターをみて微笑ましく見ていた。一方で
「え…コレ嘘でしょ…?」
「あばばばばば」
後ろから40番目のフィンと後ろから1番目のマッシュはこのクラスの点数平均にぶっ倒れそうだった
「テストか?」
「お〜…」
だりい。本当ならやりたくもねぇけど、今回は頑張れる気がしてた。けど実際、心が折れそう。何この文章量。しらねーよ加速度なんざ。機械で測りゃ1発じゃねーの
「…そなた、我に中間の結果いっとらんだろ」
「あーそーだったな…」
「なんだ、ビリか」
「んーや。875?だったっけかな。学年5位」
「勉強できるのか…」
「いやいや…オーターとワースが言える言葉ね、それ」
「たしかピリオド忘れたんだったよな?」
「おお…珍しいな〜って思って回答用紙みたらそこの問題だけピリオド必要だったんだよ」
「それでも珍しいだろ」
「ん…確かに。1番縁遠いタイプなのにな…ってまさか」
「オーターーーーー!!!!」
「…何です?」
「お前さ、メガネの度あってない?」
「…」
「ま、まぁ…いや、目に悪いから、ちゃんとしたの作ってもらいにいこーぜ」
そういえば目を細めてることが多かった。癖でも何でもなく、マジで見えてなかったんだろう。ぼんやりした視界でテスト用紙のピリオドなんてわかるわけがない
「ですが…」
「明日部活か?」
「タナ…お父さん」
「ないならそこで作りにいくか」
「でも、」
「それで授業にでて大丈夫か?」
「…お願いします」
「気にすんなって!!こいつ金あるらしいから」
「何のフォローにもなってません」
「大丈夫ですか?」
「お、ワース」
「いや、めっちゃ叫んでたのって何ですか…?」
すまん。お前はきっと真面目に勉強してたんだよな。こんだけ時差でくるってことは耳栓でもしてたのか?俺そんな毎日うるさいかな…
「お、終わったーーーーーーー!!」
「あとは結果ですね」
「ん〜…ま、見てろよ」
「あ、あの!」
「あれ、どうした?」
「えっと、教えてくれてありがとうございました!!」
「いーよ。俺も解けたし」
そーだ。フィン君?に勉強教えてたんだ。どうも俺は1人机に向かうのは性に合わないらしい。なら教えて回ろうと言うことで教え回っていた。かなり自信はある
「じゃ、返すね」
至極興味なさそうなイノゼロ先生。興味持ってよ。担任だろ、あんた
「レナトス、呼ばれてますけど」
「あ、さーせん!」
結果を見て崩れ落ちるフィン君とマッシュ君。あと顔面蒼白のラブって女の子と、結果が書かれた紙を破り捨てるデリザスタ。かなり個性的なショックの受け方に夢中になっていて呼ばれていることに気がつかなかった
「どーだったれなっち!!」
「ま、こんなもんよ」
「ま、マジでやりやがった…」
しっかり俺は896を取った。ソフィナとランスが信じられないと言った顔で見てくる。俺はやればできる子だとタナトスに育てられた。ちゃんとやればできる子なのだ。しかし、 コレで学年3位なのだ。つまり、上に2人いる
「オーター、どう?」
「ん」
「お、オーター…?」
そこには900、学年一位と書かれた結果。かなり難しかったと思う。今回物理の平均なんて12だぞ?俺だって96だった。てか、マジでわかんなかった。で、それを減点もなく満点て…
「クソが…」
「いや、オメーもすげえよ」
ワースは2位で、897。物理は満点である。英語の最後の文章読解の時間配分に失敗したと終わった直後に叫んでいた。しかも、間違いはそこだけ
「貴方どうだったんです?」
「ほら」
「…すごい…」
「ってなわけで。今週末デート行こうぜ」
「分かりました…」
あー可愛い。平静を装っているが、耳が真っ赤だ。視線も合わない。照れてる証拠だ
「あ“ーーー!!楽しみで仕方ねーーー!!」
「まだ3日残ってます」
「もちろん。ちゃんと頑張るよ」
オーターとのふれあいも十分済ませて、俺はカルドのところへ向かった
「で、オタクはどうだったんです?人材管理局長サマ??」
「うるさいですね…」
「なーんも怖くねーwwww」
かなり大人気なく煽っているが、まだ動画を拡散したことは許してない。せいぜい苦しめ
「有言実行とはな!流石男前だ✨✨」
「お前相変わらずだな…」
「ただいま…」
「おう、どうした…タナトス」
「?」 「大丈夫か?」
ワースの崩した話し方にまだ慣れない。でも、こっちの方がいい気がする
「いやな…パソコン壊して怒られた…」
「前も怒られてませんでした?!」
「どうしたら壊れなくなると思う?」
「えぇ…?」
ワース困ってんぞ。そもそもそう何回も壊れるもんじゃねーのよパソコンは
「…落として壊れるんですか?」
「いや。キーボードうってたら壊れた」
不良品じゃね、それ
「…毎回画面がザーッてなります?」
「なる」
「パスワード毎回壊す度に変えてます?」
「いや」
「今もってる?」
「うん」
「見せてもらって」
「ん」
カバンからパソコンを取り出した。何で持ってんだろと思ったが、社長がコレを壊したら減給3ヶ月と言うことでそもそもパソコンを大事にする習慣をつけさせようと持ち歩かせることにしたらしい
「コレ、お前…」
「ワース、コレって確か」
「は、ハッキングされてんな…」
「そうなのか」
『どー見てもそーだろ/そうでしょう』
見ればわかるくらいしっかりハッキングされていた。100カモられている
「…対策ウェア入れとくんで預かっていいっすか」
「頼む」
「機械苦手なんですか?」
「説明書に書いてないこと多すぎて辛い」
いやまあそうだけど。そうかもしれないけどそうは絶対ならないだろと思った3人だった