嶺音side
今日も歌う
誰かのために
でも、私が歌うのはそれだけのためじゃない。
例えば、私の歌が世界中に広まったとして、どんな景色があるの?
みんな、私の歌で救われるって言ってくれる。
確かに、みんなのためにも歌っているけれど、配信中、「この歌声にいつも救われてます」っていうけれど、
どうやって、私の歌に救われるの?
どうやって、私の歌に感動するの?
どうやって、私の歌を好きになれるの?
どうやったら、私の歌で生きたいって思えるの?
まあ、生きてるならそれでいいんだけど。
私は多分、綺麗事並べてみんなにチヤホヤされたいだけの人でしか無いんだよ。
期待、しすぎないでほしいな。
「あ、もう配信する時間だ」
待機画面を出した配信枠には、瞬く間に「待ってた」の文字で埋め尽くされる。
そんな期待に答える為に、水分補給をし、喉を潤す。
配信前に零れるは、1つの咳払い
それは私にとってスイッチのようなものかもしれない。
今日も歌う
誰かのために
「やっほーきたよー」
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