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「ねぇせっかくデパートまで来たから、メイクに合わせて、服もコーデしちゃわない?」
「いいね、それさんせーい!」
化粧品の入った小さい手提げ袋を下げたエミが、片手を挙げてアミに応える。
レディースファッション売り場の階をインフォメーションボードで確かめると、二人は並んでエスカレーターを上がった。
「美都の可愛くしちゃおう化計画、メイクに引き続き、第二弾だね」
エミが吊るされている服を見ながら、ウキウキとはしゃいで話す。
「うん、第二弾は、やっぱりさっきのメイクカラーに合わせたのにしないと……」
アミが一つずつ手に取ってみながら、ああでもないこうでもないと思い悩んでいると、
「アミ、このロングフレアスカート、可愛くない?」
エミがそう言って、ハンガーに掛かった一着のスカートを掲げて見せた。
それは、華やかなパステルオレンジのカラーで、腰まわりから裾へかけてだんだんに淡く、グラデーションになっている、フレアタイプのロングスカートだった。
「ほんと! このスカートなら、オレンジメイクともぴったりマッチするし、いいの見つけたね、エミ」
アミに頭を撫でられ、エミがエヘヘとはにかみ笑いを浮かべる。
「そしたら、これに合わせて、トップスとアウターも探してみよっか」
アミに言われて、エミが「ラジャッ!」とおでこに手をかざして、笑顔で応じた。