この作品はいかがでしたか?
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私たちは、サービスカウンターの近くのベンチに座って待つことに。
○○「私、トイレ行ってくるね」
深澤「あ、俺も…」
そう言って二人でトイレへ。
ってもトイレに行きたい訳じゃなくて。
深澤「トイレじゃないでしょ?」
○○「…じゃあなんでついてきたの?」
深澤「今にも泣きそうだったから。」
○○「……私の心が狭いだけ。」
深澤「○○……。」
○○「ひなのちゃんの話聞いてたら、多分、奥さんも苦しんでるんだと思う。もし、それで…今照と会うわけじゃん?」
深澤「……そりゃ不安だな。」
○○「ひなのちゃんは照がいるからいいかもしれない。けど、妹ちゃんは?…姉妹を別々にするの?そんなの……っ。」
深澤「○○……」
○○「…でも、なるようにしかならない……ね。」
深澤「○○は優しいね。ほんと。」
○○「…にぃにぃ…ッ!泣。」
しばらく深澤くんは私をなだめてくれて、落ち着いて、戻ると、そこには、小さい子を抱えボロボロのお母さんがいて、警察もいた。店員さんに事情を聞く警察。
○○「照…」
照「…○○、俺…」
○○「照の気持ち分からないわけじゃないけど、姉妹別々にしちゃだめだよ…」
照「………でも。それは…」
深澤「照。」
話し終わったのか、元奥さんが照の元へ来た。
元奥「……なんでここに?」
照「は?お前が置き去りにしたんだろが。泣きながらお前を探すひなのを、ふっかたちが見つけて、声掛けてくれて。ひなのが俺の写真持ってたから、連絡くれたんだよ。」
元奥「そっか…ね、照。ひなの、引き取ってくれない?」
照「は?自分勝手すぎるだろ。ふざけんなよ。」
元奥「1人で二人は見れないから…じゃないと、あたしも、ひなのもいつか、あの人に……だから、お願い…ひなのだけは……」
照「………」
○○「…あの」
元奥「はい?」
○○「その…1人でって、離婚するって事ですか? 」
元奥「…できるか分からないけど、ひなのは、養子縁組もしてないし、だから…」
絵里「そんな簡単に手離せるもんなの?」
深澤「簡単じゃないよ。でも、母親だからだろ。1番信頼できるとこにって気持ち。」
照「………でも」
警察「とりあえず事情はわかりましたが、娘さんたちは、児相に一時保護してもらいます。」
照「待ってください!ひなのは、ひなのは俺が…」
警察「それは児相と話してください。」
その後。ひなのちゃんの両親は、虐待で逮捕された。元奥さんは不起訴処分になったものの、子供達はまだ児相預かり状態だ。
いまは、離婚に向けて、阿部ちゃんが動いてくれるとのこと。
離婚成立し、生活基盤がしっかりしてから、少しずつ親元へとなるらしい。
○○「……照?」
照「ん?」
○○「……ごめんね」
照「なにが?」
○○「…ひなのちゃんのこと……」
照「…もし、引き取ってたら、どうしてた?」
○○「……正直、分からない。」
照「…そっか。」
○○「……照…」
照「○○、あのさ」
あ…
なんか嫌な予感がする。
照「あのさ……俺」
○○「…………」
別れようって
元奥さんのとこに行くって
多分そう言われるんだろな。
何となくそんな気がした。
それと同時に、なんだろう
最近、ムカムカすることが増えた。
照「あのさ」
○○「…ちょごめん、トイレ…」
私は慌ててトイレへ駆け込んだ。
そして、吐いた……
なんか変なもの食べたかななんて思いながら何気に、カレンダーが目に入った……
○○「あれ……待って、え?もしかて……」
なんでこのタイミング…
嬉しい事のはずなのに……
○○「…明日検査してみるしかないよね」
この日は、お互い話せず、背を向けて寝た……
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