テラーノベル
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🩷夜の幻聴 「お前は臆病だな、なんのためにそんなに生きたいんだ?何もまともに考えられないくせに」「頭の悪いお前にはもう他の道はないんだ」「お前と一緒に消滅するのはしゃくだがお前は結局この状態から立ち直れなかった、心の力に頼り過ぎたんだ」「本当に馬鹿だからそれをよりどころにするしかなかったんだ、もうお前の人生なんて終わってる、なんのために生きているんだろう?そんなに馬鹿なのに」夜寝ているティアに覆いかぶさり幻聴が触手を伸ばしてからみつき、言います。(やめて!わたしは眠りたいの!)なぜこんな精神の声を聞くことしかティアにはできないのでしょう?そして考えることを放棄してしまったのです。「ここまで立ち直れなかったお前に、生きる道なんかあるのか?臆病だから死ぬのが恐いとか迷惑だな、生きていたって迷惑なだけの馬鹿なのに」幻聴が更にティアを追いつめます。(動いたらだめ、もう動いたらだめ、行動で引き出した心の力なんかみんなに迷惑なだけだった、子供の頃幸せに生きていた時から、どうしよう、本当にどうしよう、ごめんなさい)ティアはあまりにも自分の頭が悪いから、心の力にしか頼れなかったことを本当に申し訳ないと思ったのでした。人間社会のルールを無視したとんでもない子供でした。もともと愛や優しさといった感情が弱くて、楽しいことばかり求める子供だったのに、知性的な両親のもとでそんなことは許されませんでした。(どうしてもつらかった、我慢できなかった、本当にごめんなさい)ティアは幻聴が嘲笑う中で、目を背け、眠ろうとするのでした。
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