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洞窟の奥からやってきたリスはラピスラズリスだった。やつはクルミンというクルミよりかっちかちなクルミのようなものを先に十個割ったら勝ちという試練を俺に与えた。
俺は片手で二個ずつ、つまり一度に四個クルミンを割っていたため一個ずつ歯で割っていたやつとの差は圧倒的だった。少し悪いことをしてしまったような気がしたが、勝者がいれば敗者がいるというセリフを頭の中で何度も復唱して割り切った。
次の相手はジルコンドルとオランウータンザナイトとモルガナイトゲネズミらしい。そしてラストは……まあ、アレだろうな。
「突撃のジルコンドルアタック!!」
「滅殺のオランウータンザナイトラッシュ!!」
「しゅ、瞬殺のモルガナイトゲネズミメテオ!!」
奇襲か。まあ、予想通りだな。
「いい突撃だ。でも、殺意がこれっぽっちもないな」
「なっ! よ、避けられただと!!」
「いい連打だ。でも、一撃一撃が鈍《のろ》いな」
「な、なんということだ……完全に見切られている」
「いい攻撃だ。でも、少し迷いがあるな」
「うっ! ば、バレてる……」
「心配するな。みんなこれからもっと強くなれるから」
俺がそう言うと洞窟の奥からとてつもない殺気と共にソレは現れた。
「まあ、ラストは当然お前だよな……」
「かかってこい! 人間!! このダイヤモンドラゴンが相手になってやる!!」
「人間、か……。名前、ちゃんと覚えてもらえるように頑張らないといけないな。さてと、これからどうしようかな」