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ゆ。
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仁人side
店長「佐野さんね…」
仁人「・・・はい」
店長「吉田くんに謝りたいんだって」
店長は少し笑いながらそういった。
仁人「んん?えっ…?」
どういう事だ?
謝りたい?俺に?
あんな態度を取った俺への
クレーム連絡じゃなかったのか?
店長「佐野さんね?
揶揄って吉田さんに酷いことをしてしまったので
今から直接会いたい。どこにいますか?って。
いつも行ってる図書館を教えちゃったんだけど
良かった?すごく反省してたからさ」
仁人「は、ぁ…?なるほど??」
だいたい話は分かったがただの1人の
ハウスキーパーにそこまでするか?
・・・というか直接って何だよ!?
うーん…どうしたもんか。
仁人「・・・一旦お店に帰るか?」
この後の対応に困り果てていると
ドタドタと大きな足音が聞こえた。
誰かが図書館内を走っているらしい。
今まで静かだった空間が騒がしくなるのは、
まるで俺の心を表しているようだった。
なんてことを思いつつ、
店に行く準備をしていると急に
「仁人!!!」
と叫ばれ体に衝撃が走った。
仁人「あ、え!?な、なに!!?」
勢いよく後ろを振り向くと、そこには
息を切らした佐野さんが居た。
仁人「さ、佐野さ」
その瞬間、ここが図書館であることを思い出す。
そのうえ後ろには
自分に抱きついている有名芸能人。
急いでくれていたのか
いつもの変装も何もなしだ。
仁人「とにかく外に行きましょう!!!!!」
色々な感情が入り交じっていたが
あんな中で話されても集中できないし、
図書館の外にある公園で話すことにした。
<公園のベンチ>
・・・隣に座ったものの何も会話がない。
かれこれ5分は経ってる。
気まずいけど話しかけるきっかけになると
思って、自分が身につけていた帽子を外し
予備のマスクをカバンから出した。
仁人「何があったのかあまり分かりませんが、
これ付けてください。
人は少ないと言っても佐野さんは
芸能人でしょう?」
勇斗「あ、えっと…」
さっきまでとは打って変わって
弱々しい態度で埒が明かないので
強引に帽子を被せてマスクを渡した。
仁人「はい、付けてください!」
少しムッとした顔をしたからか
恐る恐る俺の手から取り、
佐野さんはマスクを着けた。
仁人「で、どうしたんですか?」
勇斗「・・・ハウスキーパーやめて欲しくない。
ほんとごめん…」
仁人「佐野さんの言いたいことは分かりましたが
それは何に謝ってるんですか?」
勇斗「え、あ、揶揄ったこと…?」
仁人「はぁ〜…」
勇斗「ご、ごめん!違う…?
何度も考えたんだけど、」
本当に分かっていなさそうだったので
自分の気持ちを答えることにした。
仁人「それもありますけど…
貴方は毎日のように黄色い声援を飛ばされるほど
かっこよくて、有名で、皆んなの憧れなんです。
なのに、ただの一般人の俺にあんなこと言って
自分を下げないでください。
貴方は、”佐野勇斗”でしょう?」
勇斗「あ…」
佐野さんは驚いた表情を見せた。
仁人「まぁ、オフの時は勿論あると思いますが
それを見せるのは俺にじゃないっていうか…
恋人の1人や2人いるだろうしというか…」
そんな事をぼそぼそと呟いていると
佐野さんが話し出した。
勇斗「仁人は、一般人なんかじゃない」
仁人「え?いや、一般人ですよ?
芸能人でも特殊な仕事に就いてる訳でも無いし
バイトしてる普通の学生ですけど…」
勇斗「そういう事じゃなくて、
俺にとって一般人じゃないって事」
仁人「え、それってどういう」
佐野さんの口から放たれた言葉に
困惑していると、いきなり両手を掴まれ
一瞬、唇と唇が触れ合った。
佐野さんとゼロ距離。
突き刺さるような眼光が俺を惑わせる。
しかし我に返ると、どうしようもない
感情が湧き上がってきた。
仁人「はぁ!?今な、何して、」
勇斗「これが俺の気持ち。
俺、お前の事が好きなんだ」
仁人「あ、え…」
なんで!この人は!!!
いつも!!突拍子が!!無いんだ!!!
心の中でドギマギしていたものの
二人の間には、爽やかな風が流れていた。
𝐞𝐧𝐝☕︎︎𓂃 𓅇
コメント
2件
急・展・開・♡ ヤバい続き楽しみ