僕が住んでいるところは本当に田舎で、夏は蒸し暑く、授業中しょっちゅう虫がはいりこんだ。
そんなうちの学校での冬は地獄だった。
学校は木造校舎だから隙間風は入り込むし、雪はつもるから歩きにくい。
「今日も雪降っとるやん…。」
「ほんまや!最悪やん…どうやって帰ろ。」
次々に少ないクラスメイトが文句を言う。
僕も同じ気持ちだった。折りたたみ傘持っててよかった。
そんな中、一人の女子が僕の隣でこう言った。
「みんな雪嫌いなん?なんでなん?」
僕の幼なじみだった。
僕はそう思う彼女のことを理解できなかった。
少しだったら綺麗だと思う。けど、この地域では膝までつもることもある。
だからこう聞いた。
「つもりすぎて登校しにくいやん。お前は雪好きなん?」
「好きやで!綺麗やん」
やっぱり理解できない。そんなロマンチストじゃないし。
頼むからこれ以上雪は降らないでくれ。
頭の中でそう祈り、先生が入ってきたので自分の席に戻る。
彼女は名残惜しそうに離れる。
先生の授業を受けながらも外の様子を見ていた。そんなに雪が気になるのか?
もう雪なんて見慣れてるだろう。
僕は全く共感できなかった。
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