あの日から数年が経った、
私は今、夜の仕事は辞めて、
駅近くの服屋で働いている。
そこでお客さんのお手伝いなどをしている、
それから私は彼氏ができた。
彼は私に忘れられない人がいることを知っている、
それでも付き合いたいと言ってくれた。
その優しいところがあの人に少し似ている、
私は利用しているだけかもしれない、
結局私は、だめな女に変わりはない。
私は早く彼を好きにならないと、、
そして今日もいつも通り接客をしていた。
夜になり、今日もあと少し!
と気合いを入れた。
カラン
店のドアが開いて、
いらっしゃいませと言おうとしたとき、
私の大好きな香りに包まれた。
「〇〇、先輩、?」
、、、目黒くん、
まるで時間が止まったようだ、
私はどうしてていいのか分からず、
とりあえず他人のふりをして接した。
『どのような服をお探しですか?』
「っ、、〇〇先輩、」
、、なんで名前を呼ぶの?
涙が出てきそうなのを堪え、
精一杯笑って、
『久しぶり、』
と言ったら、
「話したい」
って言われた。
時計を見ると閉店の時刻だった、
急いで支度をして店を出た。
『、、、』
目黒くんが話したいと言ったのに沈黙が続く。
そしたら5分くらい経ち、
ようやく口が開いた。
「元気そうでよかったです、」
『目黒くんもね、』
「、、、」
『、、!、』
少し視線を落としていたら、
目黒くんの手首に何もついていないことに気付いた。
もしかして彼女さんと、、
だめだ、私はもう他人なんだから、
「〇〇先輩、家どこですか?」
『すぐそこのマンションだよ、』
「一人で?」
『、、うん、』
私は嘘をついた。
ほんとは彼氏と住んでいるのに、
なんでかな、
彼氏がいるのがバレたくなかったから?
それとも、一人って言えば家に来てくれると思ったから?
多分どっちも正解だろう。
「彼氏は?」
『いない、』
これは嘘じゃない、
今週は地方に出張だから、
「家まで送っていいですか?」
私の答えはもちろん、
『はい』
コメント
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また読んでないとこあった!