𝘚𝘯𝘰𝘸 𝘔𝘢𝘯　短編BL

#　諦めたい夢

俺は最後の曲を歌いきった

みやだて）　もう終わり~？

隣に立っている涼太はそんな事を言う

わたなべ）　最後の曲だって言ったでしょ、…

みやだて）　てかさ、なんでSnowManやめちゃうの？

俺が言い出しづらかった事を淡々と聞いてくる

わたなべ）　ぁ~…親の店継がないといけねぇんだよ、そのためには芸能人だったらダメだし…ジャニーズとかもっとダメだもん、

理由を話すと涼太は軽い感じで言う

みやだて）　継がずに続けたらいいのに、…

わたなべ）　そんなのできねぇよ…

そう返すと涼太は不満そうな顔をする

みやだて）　ねっ、あと一曲だけ~、!!

わたなべ）　はぁ…？さっき最後って言っただろ？

みやだて）　ほんとにラストっ！お願い、！

涼太は顔の前で手を合わせてお願いしてくる

わたなべ）　…しゃ~ねぇなぁ…

みやだて）　やった、！

俺はセットをしながら涼太に問う

わたなべ）　何がいいの？

みやだて）　俺と、翔太が出会った時に初めて歌ってくれた歌がいいな。

わたなべ）　ぇ~と…なんだっけ？

そう言うと涼太は不満気な顔で

みやだて）　＿＿でしょっ!!

そう答えた

わたなべ）　あ~、よくそんなの覚えてんな、

みやだて）　当たり前でしょ？

俺は涼太のリクエストに答えて歌う

わたなべ）　~~♪

みやだて）　なんでそんなに歌上手いのに活用しないの、？勿体ないでしょ。

わたなべ）　~~、…うるせぇ、

みやだて）　…俺は少なくとも賛成では無い…

わたなべ）　なんでだよっ…

みやだて）　翔太の声が好きだから、

涼太は真っ直ぐな目で言う

わたなべ）　…でも決まった事なんだよ、こういう運命だったんだよ、

みやだて）　頑張ってきたのを無駄にするの、？せっかく冠番組もゴールデンになってさ、人生薔薇色じゃん、。

俺の中の気持ちの蓋が少し緩む

わたなべ）　っ、やめろ、それ以上言うな…ほんとに歯止めがきかなくなる、

みやだて）　いいんだよ、？SnowManに居続けても、

優しい眼差しで語りかけてくる

その瞬間俺の中で溢れ出した気持ち

“辞めたくない“

わたなべ）　っ…続けてもいいかな、？

みやだて）　いいよ。続けて欲しい、手放さないで欲しい…俺と翔太で1つなんだから、

わたなべ）　っ…ごめん、涼太の分まで頑張るって言ったのに…っ、ごめん、（泣）

みやだて）　いいんだよ、続けてくれるんでしょ、？（頬手添）

わたなべ）　続けるっ、続けてもいいならっ…（泣）

みやだて）　いい、きっと皆いいって言ってくれるよ。絶対言ってくれる、…だから頑張って、…？

わたなべ）　ありがとぉっ…、（泣）

俺の頬に添えられた涼太の手は冷たくて、

でも心にはじんわりと温かさが伝わってきた

みやだて）　俺の分まで頑張って、？

わたなべ）　涼太、頑張るからっ…、！

次の日、久しぶりにみんなに会いに行く

俺は支度をして、マイクを持ち、涼太の仏壇に手を合わせる

わたなべ）　…また仕切り直して頑張ってきます、

俺はマイクを硬く握りしめて家を出た

そのマイクには赤のテープと青のテープが貼られていた

＿翔太、頑張って＿