テラーノベル
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「ドンッ」と音がして、背中を鈍い痛みが襲う。直後、そのまま前のめりにアスファルトの上に倒れ込んだ。
ザッザッザッと遠のいていく足音は、『彼女たち』と反対方向だったから安心した。この通りは玄関に防犯カメラが付いている住宅が多いから犯人はすぐに捕まるだろう。
【運が尽きたかな〜】
食えなかった今日の晩飯を惜しみながら、私は目を閉じた。
……リン………チリン……チリン…チリンチリンチリンチリンチリンチリンチリンチリンッ
徐々にはっきりと聞こえてくるアラーム音を止めようとスマホに手を伸ばして、数十秒後に私はやおら起き上がった。
ベッドから出て階段を降り洗面所で顔を洗う。そしてーーー
「うわ」
顔を上げた瞬間に美少女と目が合った。
鏡の奥の美少女は顔を強張らせたままこっちを見ている……まさか
「あら、おはよう。朝ご飯できてるよ」
振り返ると知らない女性が立っていた。
ーーーー確定である。
【私、転生しとるやん】
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