※この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体などとは一切関係ありません。
〈Case 20@運命共同体〉
「市村奏太は、僕の兄だ」
調の言葉に目を 瞠(みは)る。
俺は奏太さんの葬式には顔を出すことができなかった。
それが許される立場だったのかもわからないし、罪悪感と後悔で押しつぶされて行くことができなかった。
その不義理を許してほしいとは思わない。
葬式に顔を出すことや、家に線香を上げにいくことで、俺の中で一区切りついてしまうような気がしていた。
一区切りつけてはいけない。
俺は一生、苛まれているべきだ。
両親は奏太さんの家を訪ねたが、敷居を 跨(また)がせてはもらえなかったらしい。
そのときに近所の人から、奏太さんは一人っ子で、母親と支え合うように暮らしていると聞いた。
「……奏太さんに、弟がいたとは聞いてないんだが」
「だろうね*********
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