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スラム街生まれのヨイチ ドイツ 愛を知らない 感情が無い カイザーと会う 年齢操作 カイ潔


にゃあ


ヨイチの耳に猫の鳴き声が入った。

ヨイチ「…?猫か、」

「ダメだよ、ここに来たら汚い大人達に殺されちゃうぞ」

にゃぁ

全く分かっていないような、分かっているような猫は首を傾げてもう一度鳴いた。


ヨイチ「早く違うとこ行きな、」

みゃぅ

毛並みのいい三毛猫はヨイチに擦り寄った。


(こんな臭い俺にスリつくなんて、)

ヨイチ「物好きだな、」

うみゃ

猫はひと鳴きし、ボールをヨイチの元に運んで去っていった。


ヨイチ「?ボール、?」

猫が転がして遊んでいたのか、白黒で硬めのボールが転がっている。


ヨイチ「?これ、」

(スラム街の外でよく遊んでいる子供を見かける、フットボール?

ヨイチ「確か、足で(ポンッ」

「!!」

久しぶりに楽しくなった、ルールも知らないボール遊び、誰にも邪魔されることなく蹴り続ける。




その夜、ヨイチが眠っていると、1人の男が話しかけてきた。

???「おい、そこのガキ」

ヨイチ「うぁ、?」

???「お前、名前はなんだ」

ヨイチ「?ヨイチ」

???「日本人、いやそれにしてもドイツ語が、」

「まぁいい、俺はミヒャエル・カイザーだ」

ヨイチ「みひゃえる、?」

ミヒャエル「まぁ、それでいい」

「昨日の技、誰から教わった?」

ヨイチ「わざ?」

ミヒャエル「お前が持っているボールだ」

ヨイチ「フットボールってやつか?」

ミヒャエル「そうだ、で、誰から教わった?」

ヨイチ「?誰からも教わってないぞ」

ミヒャエル「な、」

ヨイチ「3日前に、猫がボール持ってきてて、それで蹴ってみたら、楽しくて毎日やってた」

ミヒャエル「…3日、中々いい才能だ。」

「なぁヨイチ」

ヨイチ「?」

ミヒャエル「ヨイチの年齢は?」

ヨイチ「うーん、多分14」

年齢なんて数えていなかったから覚えているはず無もない

ミヒャエル「一応、俺は16だ、俺と世界を目指さないか?」

ヨイチ「世界?」

ミヒャエル「2年後、お前を日本に連れていく」

「それである施設に入ってもらう、もちろん脱落したら一生プロにはなれんがな」

ミヒャエル「それでも来るか?」

ヨイチ「この生活、変えられる?フットボールできる?」

ミヒャエル「もちろん」

ヨイチ「…なら行く」

(このクソみたいな生活から抜け出せるなら、

ミヒャエル「あぁ、今日からクソよろしく頼むぞ」

ヨイチ「うん」

(クソ?


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