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この世界には「国の化身」というものがある。 国の象徴として、その国のトップから、生まれた存在のことだ。その国の国民性を模した性格、好物は国の名産物、そしてその国の名前をそのまま名前として呼称される人間。それは、どの国にも存在する。
一昔前、、、と言っても150年ほど前の話なのだが、現在のイタリアはイタリア王国という国だった。 君主政の国であり、列強の仲間入りをしているものの、第一次大戦では同盟国を裏切り、更には第二次大戦でも裏切り「裏切り者」と呼ばれる歴史を持つ国だ。そして、かつてはそこにも化身は存在した。
これは、その時代のイタリアに存在した、2人の化身の話である。
僕らは国の化身だ。そう言われて育てられてきた。なぜ複数形なのかって?僕には双子の兄弟がいたからさ。正確には兄が、だけどね。僕らは誰よりもずっと仲のいい双子で、いつでも一緒にいたし、何より顔も声も身長もほとんど同じだったから、よく周りの人に間違われてたっけ。
「おにごっこしよー!ぼくがにげる!」
「じゃあ、いおはおいかけるんねー!」
僕が物心ついたときから、兄は不思議な話し方をする子だった。一人称はio(いお)で語尾になんねとつく、その独特な柔らかい響きが、僕はとても好きだった。
ある日、ふと僕は悪戯をしようと考えた。見た目も声もそっくりなら話し方も似せたらどうなるか気になったし、兄の驚いた顔もみたかったからだ。まぁ、僕が優秀な子であった兄に憧れていたのが一つの理由でもあったけどね。
「兄さーん、遊ぼなんねー!」
それを聞いた兄の顔が今でも忘れられない。驚いたように目を見開いて、それから瞬きして、最後は目をキラキラさせて嬉しそうに、もう一度言ってなんね、と僕にせがんだ。元々、いつも楽しそうにしていながらもどこか大人びていた兄から、こんな鮮やかな顔が見れるだなんて思っていなかった。新しい兄の顔が見れた気がした。それが嬉しくて、僕はそれを常用するようになった。双子の仲はそれまで以上に深まり、僕らは絶対離れないよと約束しあった。
僕らは愚かだったのかもしれない。それが叶うほど僕らの立場が甘くない事も、本来なら国の化身が一人であるべきだという事も、何一つ知らなかったのだから。
【next story】
Story1 化身の現実
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#日本愛され?
洋食派‼︎
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コメント
4件
やばい この話の続きで泣く自信しかなくなってきた
うわ、第2話も結構重い展開になってきたね…。双子の化身って設定がもう切なさを予感させる。兄の話し方を真似するシーン、めっちゃ可愛いんだけど「絶対離れない」って約束がフラグにしか見えなくて怖いわ。国の化身は一人ってルール、これどうなるんだろう。続きが気になって仕方ない🔥