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サカバンバスピス☆
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「すいません、少しいいですか」
いつも通り遊んでいた秋の終わり頃のある日、突然使用人の1人から声をかけられた。どこかのお偉いさんが兄に用があるらしい。 化身だから、呼ばれるのはよくある事で、別になんの感慨もなく僕は兄を見送った。そして、兄も使用人に手を引かれ、笑顔で出かけて行った。いつも通り、そのはずだった。でも、いつも通りニコニコしていた使用人の目が、何故か揺れているように見えた。兄の背は、冷たい秋風に揺れる枯れかけの木の向こうに消えて行った。
「にーさん、おかえりなんねー!」
それから小2時間後、兄が帰ってきた。いつも通り、僕は駆け出して、兄に抱きついて、ニコッと笑って。
「うん、ただいまなんね」
兄はいつも通り、ちょっと大人びた表情で微笑んだ。ただ、目が少し疲れたような、悲しむような光を堪えていた。
「ioと、違う部屋になるらしいんね」
次の日、兄が切り出した話題に、僕の中で時が止まったような気がした。
「兄さん、それ、なんの冗談なんね、?」
声が震えた。た。僕と兄が?離れる?まさか。今まで何年も一緒にいたじゃないか。
「、、、落ち着いて聞いてほしいんね 」
兄が語り始めた。昨日何を言われたかを。
本来、国の化身と言うものは、1人であるものらしい。2人で化身にはなれない。だから、どちらか1人に、選別しなければならなかった。そして選ばれたのは、兄だった。 別に、それは良かった。化身となるための勉強のために”隔離される”、 その事が僕には許せなかった。
「離れるなんて絶対嫌だから!やだぁ!」
「ちょ、泣かないでなんね、、、」
僕は何年かぶりに、兄から真似ていた口調が外れた。それだけ、僕にとって兄から離れるのは衝撃的な事だったから。夢だと思いたかった。でも、自身も泣きそうなのに我慢する兄の表情を見て、「これが現実だ」と、否応なく突きつけられた気がした。
「大丈夫、完全に会えないわけじゃないんね」
「本当、、、?」
確かに、部屋が変わるだ。城のように広い家ではあれど、同じ家にいるのだから、どこかで会えるはずだ。そうだ。ただ少し会う頻度が下がるだけなんだ。それだけであれだけ騒いでしまった僕は、兄に依存していたのかもしれないと、その時の僕は思った。もしそうなら、ずっと兄に依存していてはいけないし、1人に慣れる必要もあるのかもしれない、とも思った。
そうやって、それをすんなり受け入れてしまった事を、僕は今でも激しく後悔している。あれが全ての後悔の始まりなのだから。
【next story】
Story2 兄として
コメント
3件
ぁー、そういう感じか。 てかめちゃくちゃ早く来たつもりなのにコメントの速さAIに負けたんだが
うわあ……もう読んでて胸がぎゅーってなった……。 最初は「いつも通り」の連続で日常を見せてくれたのに、使用人の目の揺れとか兄の疲れたような笑顔で、もう何かおかしいって読者にも伝わってくるのが切ないよ。 「泣かないでなんね」って自分は泣きそうなのに弟をなだめる兄とか、逆に口調が外れるくらい取り乱す弟とか……依存してる自覚あるのに「すんなり受け入れたのを後悔してる」って一文が重すぎる。まだ3話だけど、これからどうなるんだろう……続きが気になるし怖い🥀