テラーノベル
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灰色の空を見ていると気分が上がらない。どうにかしてぱぁっとできないものなのか。
考えてみよう。つまり一度テンションが下がればあとは上がっていくだけだ。柔太朗も一緒に元気になろう。
「柔太朗!しりとりせん!?」
「え、いいよ」
「じゃあ俺から!りんご!」
「ごりら」
「ラッパ!」
「パセリ」
「ハァ、ハァ…終わらん…全然終わらん…。」
しりとりが終わる気配がしなかった。既に一時間ほどしりとりによって費やしている。この場合悪いのはしりとりだ。自分は悪く無い。
「柔、はよ降伏してぇや」
「無理。舜太の番だよ。」
「えぇー…れんこん」
「はい、舜太の負け」
失敗した。レスポンスにしておけばよかったか。もっと考えてしりとりしないといけないらしい。
こういう些細な幸せ、楽しい、そうい気持ちがどんどん積み重なっていく。楽しい時間を共有している。そうして好きを錯覚する。
そういうのを抜きにして好きなんだよなぁ、と悶々としていると何を思ったが柔太朗が声をかけてきた。
「舜太」
「うん?」
「好き」
頭の上で疑問符が浮いている。ときめきよりも困惑が先行していたが、時間差で顔が熱くなった。
趣味の悪い冗談だ。そう言ったら本当だよ、って返されるだけなのに。
びび
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コメント
1件
わあ、しりとりが一時間も続いてるの、もうおかしくて笑っちゃいました😂「りんご→ごりら→ラッパ→パセリ」の流れ、絶妙に不毛で愛おしいですね。最後の「好き」、あまりにも突然で、でも柔太朗くんなら本当に照れくさそうに言いそうで…。舜太くんが困惑してから顔が熱くなるまで、その時間差の描き方がすごくリアルでした。「好きを錯覚する」って言葉もずしんと来て、でもそれ抜きで好きなんだよなあって呟くところに、この二人の空気感がぎゅっと詰まってる気がします。疲れた心に沁みる16話でした🌷