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馬鹿馬鹿しくなった。

鏡の前で笑顔の練習をしている自分に。誰のために笑っているんだろう。この笑顔は誰に向けてなのだろう。いつか限界が来ると思っていた。ずっとこの気持ちを抱えながら笑うのは無理だと心のどこかで分かっていた。それでも俺なら大丈夫、と謎の自信を持って笑っていた。でもやっぱり無理だった。俺には出来なかった。ダンスのように身に付けたり覚えたりするのは難しい。

神は酷い。俺から何もかも奪っていく。笑顔まで。出来ないことの方が遥かに多くて。出来ることなんて数えるほどしかなくて。笑顔までできなくなった俺に何が残ってくれるのだろう。自分の気持ちを口に出せない。そんな俺に何ができるのだろう。 悩みの種は増えていくばかり。


自然に笑いたかった。仲間に囲まれて大好きなお菓子を食べてしょうもない話をする。それだけで俺は幸せなのに。


どうして自分の気持ちを圧し殺してまで相手を尊重しないといけないの?

認めてくれない相手にどうして愛想を振り撒かないといけないの?


どうして、どうして、どうして、


どうして神は俺に対立するの___?



🐹「ホソガ…?居るんでしょ。ジミナが泣きながら心配してたよ。」


声を押し殺す。

嫌だ。こんな自分、知られたくない。


🐹「ま、居なくてもいいや。聞いて、あのね。」


🐹「ホソガにとって笑うってなぁに?」

🐹「口角を上げて楽しそうな声をあげるだけ?ホソガは笑うを履き違えてるよ。」


🐹「笑うって言うのはね、幸せを感じたとき。」

🐹「苦しいこと悲しいことそんなことを乗り越えて、今、仲間とこの場所に立っているってことを幸せって言うんだよ。」



🐹「涙を流さない。怒りを表さないホソガに笑う資格はない。」



心を見透かされているような気分だった。何もかもお見通し。


やっぱりヒョンには敵わないなぁ(笑)____

資格がないことぐらい自分で分かっている。でも駄目なんだ。もう貴方にすがることは出来ない。俺は、笑わなきゃいけないんだ。


🐹「疲労を癒す方法はここにある。」


🐹「周りを見てごらん。沢山の仲間がいる。家族がいる。」

🐹「笑うって難しいよ。ヒョンでも正解は分からない。だからね、」


🐹「これは僕の”正解”。誰になんと言われようと。じゃあもう一回質問。」



🐹「ホソガにとって笑うってなに?」


俺にとっての笑う。仲間がいて貴方がいてそんなとき、自然と出てくるもの。僕の笑うは本当に自然だった?

いいや、違う。自分の気持ちを圧し殺してまで前を向くことは笑うじゃない。

俺の正解じゃない。


🐹「笑うって楽しいって言うけどさ、無理して笑うのは楽しいって言わないでしょ?それと同じ。」


🐹「楽しいから笑うんだよ。悲しいときは泣けばいい。ただそれだけのこと。」


🐹「悲しいことばかりじゃない。辛いことを乗り越えた先に本当の幸せが待ってるから。それを信じて笑うんだよ。」

『自分の心のままに!!』


失っていた目標。あぁ、そっか。これが俺の笑う理由。生きる理由。もう自分に嘘はつきたくない。過去に笑われたって中指たてる。それぐらいの心意気で前に進む。これが本当のチョンホソクだった。たとえ馬鹿にされたって。後ろ指を指されたって。へし折ってやる。へし折ってくれる。そう信じてるから。

🐹「ホソガがいるから頑張れる。夢を追い続けられる。」



🐹「ホソガは僕の、僕たちの希望なんだよ。」


皆を照らす。俺が希望。まだ自信は無いけれどいつか太陽のように皆を照らされるその日まで。待っていてほしい。本気で笑える日まで______



🐴「ジニヒョン!」

🐹「やぁ~ホソガ!やっぱり居たのか!」

🐴「……あっ、あの、」

🐹「ん?どうしたんだ?」

🐴「…一つ、質問なんですけど……あの、」


🐴「泣いてもいいですか?」


🐹「………フフっ、もちろん。おいで。」


ヒョンの大きな背に手を回す。泣くってこんなにも簡単なことだったんだ。今までで溜め込んでいたものを全て吐き出す。負けるな、俺。頑張れる、俺。輝け、


『ジェイホープ』


______________________________________


目を擦って今日も朝がやって来る。俺の暗い暗い夜がやっと明けた。

久しぶりの太陽。初めまして笑顔。大好きなの音楽を聴きながら階段を降りていく。


🐰「ホソギヒョン!ジャジャーン!新しいマグカップ買ったんです!みんなでお揃っちですよ~!!!!」

🐯「ヒョン!!ヒョンから教えてもらったダンス、踊れるようになりましたよ!ヒョンのお陰です!!」

🐥「ホビヒョン……前はすみません…あのっ、マネージャーさんがホソギヒョンの服、見つけてくれたんです!!だからっ、その、本当にごめんなさい!!!!」

🐱「ホソク、ホソクが好きそうな服屋を見つけたんだ。今度一緒に行かないか?」

🐨「ホソガ!ホソガが欲しがってた本!買ってきました!!」


あぁ、貴方の言うとうりだ。笑顔ばかりじゃない。それでも悲しいことを乗り越えたらきっと、幸せが待っている。やっぱり信じてて良かった。


🐴「うん!もちろん!!……でも…」


俺は満面の笑みを浮かべる。皆が俺の笑顔の原因。

そんな俺に一つ、悩みが増えた。

🐰「もちろん、ジニヒョンともお揃っちですよぉ~!!」

🐯「今度は俺がジニヒョンにダンス、教えてあげるね。」

🐥「今日は僕とお出掛けしましょうよ!!」


🐴「おい!お前ら!!今日は俺がジニヒョンと遊ぶんだぁ~!!」


新しく出来た一番の疲労。

この疲労だけは癒せる方法は無さそうです。


一番の疲労 終わり


🐱「いや、ホソガ?俺の誘いの返事は?」



お姫様ソクジナがただ単に愛される短編集。

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コメント

14

ユーザー

ジン様がヒョンしてる〜尊い、、、、 そして最後のユンギさん可愛すぎない?!絶対推しのジェイホープの返事なくておちこんでるじゃん! 想像しただけでも倒れそうです

ユーザー

大好きです愛してます❤️

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