テラーノベル
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─堕とさないと出られない館に閉じ込められました─
注意喚起
・御本人様とは一切関係ありません
・BL(R18にはならないはず)
・zmさん総受け
・現mzybのメンバーのみ登場します
閲覧はあくまで自己責任でお願いします。
◇
「・・・だいせんせ」
「んー、ちょっと待ってて」
大先生と夢の中で会うのも慣れてきて、もはや日常と化してしまった。
大先生には夜遅くまで付き合ってもらって申し訳ないが、体は寝てるので大丈夫らしい。
「しっかし災難やなぁ。みんな色々大変そうやわ」
「・・・・そういう大先生はどうなん?」
トントンやシャオロンのこともなんとなく勘付いていたのだろうか。
いつもヘラヘラしてる癖に、こういう時は鋭いからなあこいつ。
「え、ぼく?いつも通りですよぉ」
「そんなこと言って、ここにいる奴大抵おかしいからな・・・w」
どうせ大先生も何かを抱えてるんだ。
こうして俺の隣に座って笑ってくれてるその目にも、諦めと後悔が混ざって見える。
まだ、みんなの知らないことがいっぱいある。
そう思うと、まだ自分が信頼されてないようでちくりと胸が痛んだ。
「・・・よし!大先生のこと、全部教えてや!」
「・・・・・え?」
「”堕とすまで出られない”。誰かを好きにさせるって、まずは相手の全てを知らなあかんと思うねん」
ぱちぱち、と呆けた顔で瞬きをした大先生は、次の瞬間笑っていた。
「んっ、くふ、ふ」
「な、なにわろとんねん・・・!!」
「・・・いやぁ、さすゾムですわ。」
大先生は小さく笑って、それから煙草を取り出した。
夢の中なので無臭無味らしいけど、口が寂しいので吸うらしい。よくわからない。
「・・・・・それ、夢の中なら体に害はないんよね?」
「そりゃあもちろん、意識で会話できてるだけやから。・・・なんやゾムさん、心配してくれたん?」
「は!?い、いや・・・・・」
図星だけどそう口に言うのもなんとなく恥ずかしい。
実際、自分の寿命を自分で減らしていくのが、見ていてどこか寂しさを感じる。
「・・・・・じゃあ、俺の口が寂しいの、ゾムが埋めてくれる?」
「・・・・・・・へ?」
とさり。
覆い被さるように地面に押し倒された。
あ、まってこれ既視感。王様ゲームの時も、たし、か・・・・・
「・・・・・・・・っ・・・」
ちゅ。
思わず唇をきゅっと噛むが、近づいてきたやけに整ったその顔は、俺の頬に吸い込まれた。
「・・・・・ばぁ!どっきり大成功〜」
「・・・・・・ッしね!!」
「おわっ」
けらけらと揶揄うように笑って、大先生が舌を出す。
くそが騙された!びっくりした!!まじでファーストキス奪われるかと思った!!
熱い顔を誤魔化すようにぽかぽかと大先生の背中を叩きながら、小さく喉を鳴らした。
◇
夢から覚めた時、胸の奥がまだ変にざわついていた。
大先生に弄ばれたせいか、頬にあの温もりが残っているような。
「・・・・・ぅ〜・・・」
寝返りを打っても、どうにも眠れない。
仕方なく部屋を抜け出して、ふらふらと廊下を歩いた。
夜更けの館はしんと静まり返っていて、自分の足音すら気になるほどだ。
吹き抜けの階段を降りた先、リビングに居たのは、冷蔵庫を漁るショッピだった。
ほんまこいつ夜行性やな。ちょっと驚かしたろ、とショッピの背後に回る。
「・・・・・・・ぅわっ!!」
「おわっゾムさん」
いや反応うっっす。
ショッピの手に握られていたのはストックしてあるトマトジュース。
そうか、こいつ吸血鬼だから必要なのか。人外も大変やな。
「ん、ゾムさんも飲みます?」
「俺トマト嫌いやからよう分からんわ・・・」
ふぅん、とこちらを一瞥してからショッピはストローを咥えた。
ちなみにトマトは庭にちゃんと生えてたらしい。無くなっても困るので最近育て始めたとか。
「・・・ショッピくんは、人間の血は嫌いなんやっけ?」
「嫌いというか・・・味によりますね。煙草の銘柄と一緒で」
・・・この館ヤニ中多ない?
そのくせちゃんと匂いはしないよう気を遣ってくれてるらしいのでなんとも言えないが。
「・・・・・じゃあ、ゾムさんの血、吸ってもいいですか?」
「・・・・・・・・えっ」
え?いや、え・・・??じゃあ、って何がじゃあなんだよ
「あ〜ごめん俺痛いの嫌いで・・・」
「いやいや、蚊に刺されると思って」
「流石にそれは無理がある」
味を占めたように俺の体にくっついてきて頑なな視線をこちらへ寄越す。
冗談の延長かと思っていたのに、ショッピの目はいたって真剣なので、これガチやん。と今更焦り始める。
「大丈夫ですよ、かすり傷です擦り傷」
「・・・・・・俺死なん?」
「死なないっすよ」
にこ、と笑って見せたショッピの犬歯が、月明かりに反射して一瞬だけ光った。
鳥肌がぶわっと立つ。
「い、いや、やっぱ怖いしやめとこ!」
慌てて一歩下がったが、その腕をスッと掴まれる。冷たい指先。
「大丈夫。すぐ終わりますから」
「っ・・・・・・!」
心臓がやたらうるさい。
窓から覗く月夜に照らされたショッピに思わず見惚れた瞬間、抵抗する間もなく、首筋へふっと温かい息がかかった。
がりっ。
「ッ・・・・・ぃ゛・・・!」
思わず肩が跳ねた。
痛い。痛いけど、思ったほど強くなくて、少しくすぐったさも感じるようだった。
「・・・・・あぁ、これ、結構いける」
低い声が耳元に落ちる。
ショッピの舌がわずかに触れ、じゅる、血を啜る音が微かに響いた。
「・・・・ふ、ッぁ゛ぐ・・・おまえ、ん゛・・・、!」
文句の一つでも言ってやろうと思ったのに、顔が熱い。吸われてるのはただの血なのに、何処か変な感じする。
首筋から背中にぞわっと電流が走って、思わずショッピの服をぎゅっと掴んでしまった。
「・・・・・・ふふ。意外と素直ですね、ゾムさん」
「う、うるさい!すぐ終わるっていうたやん・・・!!」
ショッピは小さく笑って、ようやく牙を離した。
じんわりろ温かい血が溢れた首筋を、今度はぺろりと舐める。
「ひ、ぅ゛・・・・・ッ」
「・・・・・ん、ご馳走様でした」
ごくん、と最後に小さくショッピの喉元がなるのが聞こえた。
文句言おうと口を開いたのに、喉が妙に渇いて声が出ない。
ショッピの手がまだ腕を掴んだまま離れなくて、体温の低さにぞくぞくした。
「ゾムさんの血、結構美味しかったですよ」
「は・・・・?」
「また、飲ませてくださいね」
さらりと告げられて、耳まで一気に赤くなる。
そんな褒められ方しても嬉しくない。
「・・・・・・二度とやらせるか!!」
「んふ、さあね」
余裕の笑みを浮かべたまま冷蔵庫を閉めるショッピ。
こっちは完全に翻弄されてるのに、本人はまるで食事後のような満足げな顔つきだった。
くそ、なんなんこいつ。
胸の奥がやけに騒がしくて、一層眠れそうにない夜になった。
◇
いつか絶対書くと決めていた吸血です。
はーーーーちょっとモチベ低いのでEverybodyへるぷ
多分次はzmにきが熱を出します
コメント
14件
好き好き好き!!!! 大先生の年上感好きだし、やっぱ吸血はいい!!!血を吸うの好きすぎる!!!!!!!!!! もっと吸っちまえ!!!!!!!!!
ウマウマ…(⌒▽⌒)次回も楽しみだ…
吸血きたぁぁぁぁ!!! 待ち望んでたぞ!! shpくんメロすぎんか? 続き待ってる!!