顔合わせが終わり、皆が気を利かせてくれてゾムさんと2人きりになった
しかし、どこか気まずさも残っており、何を話したらいいのか分からなかった
そこで、ふと、あの猫カフェを思い出し、そこに誘って見るのもありだと思った
思いつけば、即行動
俺はゾムさんに声をかけた
「あの、」 zm「なぁ、」
たまたま同時に言葉を発してしまい、またお互いが黙った
少し前の日常国の人達とのやり取りを彷彿とさせるこの状況に少し笑いが込み上げてきた
zm「見事に被ったなぁw」
そんな俺に気づいてか、少し笑いながら話しかけてきた
「そうですねw」
思い出し笑いも含まれているが、俺も笑いながら返した
「そちらからどうぞ」
ある程度落ち着いたらこちらから声をかけた
先を越される前に
zm「嫌な?ホンマに来てくれるんか不安になったから聞きたかっただけやねん」
しっかりと目を合わせてから、ゾムさんは言葉を紡ぐ
zm「俺は1度、ショッピ君を裏切った身やからさ、また仲間になってもええんかなって」
そういうゾムさんは、少し寂しげに笑った
それを見て、一番に思った感想は『らしくない』だった
「らしくないじゃないですか、貴方はもっと自信に満ち溢れていたでしょう?」
a国で見てきた彼は、もっと自由で、こんな不安気な人じゃなかった
きっと、あれも嘘じゃないから
「俺が、嘘を吐いているように見えますか?」
少し悲しそうに問いかければすぐに首をブンブン振って否定してきた
相変わらずな彼に少し安堵した
zm「そ、そういえば、なんて言おうとしたん?」
話題を逸らしたいのだろう俺の話に持っていこうとしていた
少し、悪戯心が湧いて笑みを浮かべながら言った
「いやぁ、ゾムさんが不安そうにしてるし?ちょっとからかおうかなって思っただけですよ?」
わざと嘘っぽく言うことで、煽り感を増させる
zm「なっ、ナンノコトカナァ?」
白々しく返ってきた言葉に思いっ切り吹き出した
a国では思いっ切り笑うことが少なかったから物珍しげにこっちを見ながら
zm「ショッピ君こそそんな笑うようなって、、、ここから離れるんが寂しいんちゃうか?」
その言葉に押し黙った
図星である
a国では完全に感情が死んでいたが、ここでの生活で復活したのだ
目を逸らし、黙秘する
zm「いやぁ、分かるで?良い人らやもんなぁ?」
逆に煽られるという状況に少し悔しさが込み上げてきた
途中まで俺の方が上だったはずなのに、逆転している
、、、もうここは素直になって、全て言ってしまおうか
逸らした目線を戻し、言葉を放つ
「そうなんですよね〜、皆ホンマに良い人で、寂しいんすわぁ」
こう返ってくるとは思いもしなかったのだろう驚いた顔のゾムさんがよく見えた
「でも?俺はゾムさんの相棒でいたいから?ここから離れる覚悟もあるんですよ?」
責任とってくださいね♡
そういえばフードで見ずらいが耳が赤くなっているのがわかった
それを見て、勝ち誇った顔をした
zm「や、やるじゃねえか」
「ゾムさんこそ」
お互いに握手を交わし、初めに誘おうと思っていたことをすっかり忘れて、談笑していた
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