🍌視点
また今日が始まる。
いつも通りの日常。
自分の隣には先生が居て
自分はずっとベッドの上。
腕からは管が伸びていて
薬の入った点滴に繋がれている。
自分が生きられるのは残り4日。
何度も思うが薬を飲もうが
点滴をしようがもう生きられない。
生きていたいとも思わない。
思わない。
だって生きていても
辛いことばっかりだから。
はやく楽になりたい。
☃視点
おんりーに出会ってはや3日。
昨日のことがあったため
飲み薬から点滴に変えた。
いくら未来がなかろうが
それとこれは違うのだ。
僕はとても心配だ。
日に日におんりーの
顔色が悪くなっている気がする。
だから今日は僕と一緒に
中庭に散歩に行こうと思う。
ずっとベッドの上では
きっと暇だろう。
それにいい気分転換にもなるだろう。
☃「おんりーいまから一緒に
散歩に行かない??」
🍌視点
先生に散歩に誘われ
中庭にやってきた。
中庭には大きな噴水に
色鮮やかな花がたくさん咲いている。
中庭なんて始めて来た。
ここに連れてこられてから
1度も外に出ることは出来なかった。
ずっと1人ぼっちで
あの部屋に閉じ込められていたのだ。
とても気分が良くなりそうだ。
太陽の光を浴びて
爽やかな空気を胸いっぱい吸って
先生の隣でたくさん歩いて
なんだか病気が治りそうなそんな気もする。
まあ治ることはないのは
重々承知なのだが。
今はそんなことを言えるくらい
病気のことを忘れられる。
『先生今日は連れてきてくださり
ありがとうございました。』
先生に感謝を伝える。
先生のおかげで
なんだか不安だった気持ちも
今は忘れられそうな気がする。
…このまま本当に
病気が治っちゃえばいいのにな。
残り4日。
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