みことの予約したという部屋はこのホテルで一番良い部屋らしい。広くてムーディーな落ち着いた雰囲気の部屋であった。
い「うお、結構良い部屋なんかい」
み「そうなんよ、頑張って探したんやよ」
ひ「よ~し、よくやった」
み「んへへ、」
他三人は慣れているのだろうか。何ともなさそうに部屋を物色をし始める。しかし、すちはこういう所は落ち着かない。普段はお互いの部屋ですることが多いし、居た堪れなく感じてしまう。いや、今日の事を隠していたこともあるのかも知れない。
それに気がついたのか、いるまがぽん、と肩を叩く。
い「すっちー、」
す「っ、なぁに?」
い「知ってる?ラブホってカラオケとかあるんだぜ。皆でカラオケ大会とか楽しそうじゃね」
なにも気にしていないかのようにニカッと笑う。後ろめたい気持ちがあったすちにはその笑顔が眩しくて。そう言ってすちの手を引いてカラオケ機材を探しに行く。
す「あのさ、いるまちゃん」
い「ん〜、?」
す「今日、ごめんね。騙すみたいなことしちゃって」
い「もう良いって、変な事しねぇなら。ラブホ男子会?も楽しそうじゃん」
ひ「なに?カラオケするん」
み「えー!めっちゃ楽しそうやな。なっちゃん一緒に歌お!」
みこなつもカラオケに興味を示して来た。
ひとしきりカラオケ大会で盛り上がっていった。
ひ「めっちゃ歌ったな〜!」
い「な、つかすちうますぎだろ、」
す「え〜、ありがとぉ」
み「みんな、ちゃんと水分摂ってな」
ひ「お、みことサンキュー」
み「すっちーはこれな」
す「ん〜、ありがと」
みことが500mlのペットボトルを人数分持ってきて配ってくれる。冷蔵庫にあったのだろうか、冷たい水が歌って火照った体を冷ましてくれるような気がした。
い「あー、つっかれた!もうねみーんだけど、」
ひ「順番にシャワーして寝るかぁ」
す「そだね、先どっちか行きなよ」
い「ん、じゃあ先行くわ。なつ、良い?」
ひ「ええよ〜、ごゆっくり」
順番にシャワーを済まして行く。バスローブ姿が似合っていた。普段はセットしている髪が濡れてペタンと大人しくなっているのが何だか幼く感じられた。
み「すっちーお先でした~、最後ごゆっくりな、」
す「ん、丁度いるまちゃんの髪も乾いたし、行ってくるね」
い「ん……すっち行くの?」
す「眠たかったら先寝てて良いからね、」
い「ん~ん、起きてる……」
スリ、と甘えるようにすちの手に頬を擦り合わせる。眠気が強いのだろうか、瞳に膜が張りポヤポヤとした顔ですちを見つめる表情にドキリとしてしまう。手を出さない約束をしているのだ。
いるまが待っている、そう思うと自然と手が早くなる。さっさとシャワーを済ませて部屋に戻ると信じられない光景に目を丸くした。
ひ「ふ、んぁ……♡みこ、もっかい」
み「アカンよぉ、これ以上したらシたくなるからぁ、」
ひ「いい、から、♡」
ソファーに座っているみことの膝に暇なつが跨り対面になる体勢でちゅう、と唇同士が触れ合う。舌も入っているのだろう、くちゅりと水っぽい音が響く。二人は夢中になっているのか、すちが上がったことには気がついていないようだ。
いるまは、と部屋を見渡すとベッドの布団がこんもりと盛り上がっている。良かった、どうやら眠っているようだ。そう思い、自分も知らないフリをして寝ようと布団を捲るとトロリと蕩けた蜂蜜色の瞳と目が合った。
い「すっちぃ、おそい」
す「い、いるまちゃん!?」
息を荒くさせ、普段白い肌は赤く染まっている。まるで発情期の猫のような、
思わず大きな声をあげてしまったせいで、みこなつにバレてしまった。
み「ん、……はぁ、すっち戻ってきちゃった。なっちゃんもうおしまいな、?」
ひ「は、ぁ?♡ムリ……、まだ、する♡」
み「アカン言ったの二人やろ?なに発情しとるん、」
ひ「は、お前、なんか盛ったんだろ」
み「ありゃ、バレてた」
ひ「当たり前。責任はとれよ、バカみこ♡」
み「んふふ、はーい、♡」
もうあの二人はお互いしか見えていないらしい。甘ったるい雰囲気を楽しみ、恐らく再びキスを始めた。湿っぽい音と布が擦れる音、暇なつの喘ぎ声が聞こえてくる。
どうやら、みことが一服盛ったようだ。だからいるまも、
い「すち、♡すっ、ち♡」
薬と周りの雰囲気とでほぼ限界ないるま、むくりと起き上がりすちの肩に手を置く。蕩けきった瞳はもう、すちしか映していなかった。
すり、と鼻先が触れ合いゆっくりと唇が触れ合った。焦れったいくらいに触れ合うのみのキス。唇から頬、首筋にへと口づけが下にへと向かっていく。最後、と言わんばかりにチリッと首筋に痛みが走った。
見える所に跡をつけられてしまった。いるまは悪戯っ子のように、にへりと笑う。幼い笑い方な筈なのに、彼自身の醸し出す妖艶さで理性が崩れるのなんて簡単だった。
いるまの頭を支えながら優しく押し倒す。ベッドに沈んだ彼は期待を孕んだ目でじっとすちだけを見つめる。
バスローブの紐をつまむ。これを解いたら……。ゴクリと喉が鳴った。素敵なラッピングを施されているプレゼントを開ける時のような、胸の高鳴りを感じる。僅かに震える指で紐を解いた。
火照った頬を撫で、首筋に、胸元にへと滑らせる。いるまを包んでいたバスローブは重力に従いハラリと落ちた。
す「ごめん、優しく、できないかも」
い「もッ、いいっつてんの。すちの好きにシテ、?」
コメント
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尊すぎで死ぬ、、なつくんがみこ呼びマジ尊すぎるぅぅ゙ぅぅ゙ぅ゙