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彼氏目線でお話が進みます。

────────────────────


僕は自分の身体が嫌いだ。 自分の性別が嫌だ。

これは小学校の頃に気付いた。


でも、そんな事を思っていても身体の成長が止まる訳でもなくて…


それから中学になり、成長期に入った。

背も高くなり、男らしい身体付きになっていった。

声変わりも来て、低くなった。


僕はこんな身体が大嫌いだ。


────────────────────

中学1年の頃、仲の良かった男友達に相談をしたことがあった。自分は女の子が好きになるものが好きだと。

小さなぬいぐるみ。可愛い洋服。可愛らしいもの。

そして、自分の性別が嫌なことを。


相談を終えた時、友達からは共感や慰め。そういうのではなく、ただ気持ち悪がられた。


その相談をきっかけに僕は______













人を信用出来なくなった。



それからこのこと性別のことを隠すようにした。

そして、一人称も“僕”から“俺”に変えた。


そして、“俺”は元からスポーツが好きだったこともあり、スポーツに専念した。

まるで、自分はスポーツが好きな“普通の”男子中学生であるかのように。

自分を演じた。


それからは、彼女も作った。

周りから“普通の男子中学生”だと思われるように。

男子友達ともよくつるんで一緒にバカやってた。

そんな“俺”にも信用出来る人が出来た。

それは同じクラスの男友達。そして、中学に入ってから初めての担任の先生。

でも、このこと性別のことは周りには相談しなかった。

自分の心の中奥底に隠していた。


────────────────────


年が明け、中学2年生になった。

その頃には自分を演じることにも慣れ、元カノとかというものも出来ていた。好きな人も何人か出来ていた。


“俺”が通っていた学校は2年に上がる時に、クラス替えがあったから仲の良かった男友達とは別れた。

同じクラスだった人とも少しは一緒になれたから全員と別れた訳では無い。

でも、信用していた男友達とは別れた。

担任の先生は移動になったからもう居なかった。


このクラスではやって行けない

そんな感じがした。

だから“僕”は1人ぼっちだった。

でもそんな時、話しかけてくれた優しい女子が居た。

理科の授業のときに2人で並んで座り、先生から出せれた課題をやっていた。


陽くん、漢字読める〜?と揶揄うように。

“俺”は勉強が全然出来ないなかった。だからテストの点数も悪かった。

その子とは1年の時クラスが同じだったから勉強が出来ないのも知られていた。

1年のときの数学の授業では右左が分からなくなった時もあった。

そう、“俺”はめちゃくちゃ頭が悪い。

そして、その子は分からない問題があったら言ってね。教えれるのは教えるから。などと凄く優しくしてくれた。

そして、“俺”はこの子の事が好きになった。

自分でも驚いた。たった1回優しくされただけなのにと。

でも、その子はこの時以外もよく話しかけてくれた。

お互いぼっちだねー。と笑いながら。

そう、2人とも上手くクラスに馴染めていなかったのだ。だからなのかよく話すようになった。

1年の頃は、全然話したことが無かったのに。

このことをきっかけに今まで楽しくなかった学校生活が楽しいと思える物に変わっていった。

あの子に会いたいから学校へ行く。そんな感じだった。


しばらく経って、ある日の美術の時間。

その好きな子と話しながら作業をしていた。

そしたら、その子は彼氏と別れちゃったと言っていた。

そう聞いて“僕”は喜んでしまった。今まで隠していたのに。

案の定、その子にも指摘された。

なんで今、喜んだの?と。

後から聞いた話、この時指摘されたのには理由があったらしい。

GWのとき、“俺”はその子を遊びに誘っていた。

結果は断られた。当時、その子に彼氏が居たからだ。“俺”は知らなかったから。その後、男子友達と行ったらいいじゃん。と言われた。

それで“俺”はその返答を濁してしまった。

その理由は、君のことが好きだから遊びに誘った。だからだ。

その時のこともあり、その子に指摘された。

濁しそうとしたが、無理だった。

その後はもう、簡単に恋バナへと写っていった。

もちろん、話すのは“俺”だ。


長くなってしまうから内容を書くのは辞める。


そして毎日という頻度でその子と話していくにつれ、この人にならあのこと性別のことを相談してもいいかな、と思えてきた。

決意をし、心の中奥底にしまっていたあのこと性別のことを話す、と決めた。

何があってこうなったかはもう覚えてないけど。

まあ、どうせ“俺”が無理してる事がバレたんだろう。

なんせ、“僕”は顔を出やすいらしいから。

ま、それもあるだろうがあの子が人の表情をよく見てるからだろう。なんせ、“俺”が無理していることは他の人、先生にはバレていないから。

要するに、あの子が凄いってことだ。


話してみたら、あの子は気持ち悪がったりなどせず、ただ“俺”の話を聞いてくれた。なんなら“俺”が濁して言っててもなんの事がわかっている様子だった。

なんで、気持ち悪がらなかったのか聞いてみると世の中には自分の性別で悩んでいる人が居るとあらかじめ知っていたから。だそうだ。

とある動画でそういうのを見たことがあったらしい。

否定もせず“俺”、いや“僕”の話を聞いてくれた。

何か変わったわけじゃないけど少し救われたような気がした。

この子相手になら、“偽り”の自分じゃなくて“本当”の自分を見せてもいいと思えた。

それに僕のことを考えて、呼び方も変えようか?と提案してくれた。

僕だけずっと話すのもなんか恥ずかしかったからあの子の彼氏との話へと変えた。

彼氏とはLINEしてるのー?と。

そしたら、想像もしていない答えが返ってきた。その内容は、「してない」だった。

なんでか聞いてみると彼氏側がLINEを持っていないらしい…

そして、彼氏とも話せていないと言っていた。

なんでー、話せばいいのに。と言うと返事は彼氏側が逃げると返ってきた。なんでと聞くと、嫌いにはなってないらしいけど…と不安そうな返事が返ってきた。


その後は相談をする前とさほど変わらないような日々を過ごしていった。


毎日、話していくうちにあの子のことが好きになっていった。

その気持ちに気付いてしまったら、もう簡単で。

あの子と話す時間、全てが楽しくなっていった。

恋愛相談をしたいと思っても僕には親しい女友達が居ない。今思えば不思議だか、本人好きな人に恋愛相談をしていた。

もちろん、誰なのか聞かれた。

聞かない方がいいと返事すると私の知ってる人?と返ってきた。まあそうなるよね。

自分が告白しなければ取られるかもよーと言われた。

告白はしたいんだが、相手は君で彼氏持ちなんだよね…

そんな思いから、色々とあってね。と返事をする。

そうすると、もしかして彼氏持ち、だったりして⋯?と返ってきた。

言われたことが図星すぎて、僕は返事出来なかった。

そして、君にまだ付き合ってる?と聞いてみると付き合ってないーと返ってきた。

まず、初めに疑問に思った。1度別れてもう一度やり直していたのにこんなに早く…?と思ったからだ。

そのまま、なんで、と聞くと色々話してくれた。

彼氏側からもう好きじゃないって言われたらしい。

そして、いつ言われたのかも聞いた。

そしたら最近でびっくりした。

全然気付かなかった。と送ると、でしょー!と元気な返事が返ってきた。誰も気付かなかったらしい。

あの子には最近嫌なことが起こってる。

心配になり、大丈夫か聞くと彼氏の件はもう大丈夫らしい。それなら良かった。

他のことは何かある?と聞くと、あるっちゃあると返ってきた。その後は君の悩みを聞いた。

内容は新しいクラスの事だった。

嫌なことがあると仲がいい女子友達の所へ行くらしい。僕と同じだ。でも、その仲のいい人はもうクラスの輪に馴染めているから結果、ぼっちになってしまう。お互い、今のクラスには話せる人が居なく、仲の良かった人とは見事にクラスが別れてしまった。

それで僕たちはよくクラスで話すようになっていった。

話がだいぶズレてしまったから話を戻した。

早く相手に気持ちを伝えないと取られちゃうかもと相談をする。僕には告白をする勇気がない。

君が、誰か分かれば助言できるんだけどなーと言ったからその後は僕の好きな人当てになっていった。

その後もしばらく相談をしていき、悩んだ結果出てきた答えは告白する、だった。

結果は成功。


────────────────────


クラスでの接し方はどうするかと話していた。前の彼氏(元カレ)と同じでいいと僕は彼女言った。

けど、付き合っていることは内緒にしようって彼女と話して決まったから、接し方はいつも通りってなった。

LINEでは、彼氏彼女って感じにしよってなった。

それからの学校生活は物凄く楽しかった。


しばらくして、彼女が学校で泣いていた。

どうしたの?って聞くと、クラスの人が歌わなかったりとかで彼女の限界が来たらしい。

その後はお互い、クラスの不満を言っていた。

次に質問タイムへと移っていった。

君が泣いてる時に背中をトントンしていい?と聞いた。しても、いいよ!と返ってきたから泣いてたら世界のどこへでもかけつけるぜ、とカッコつけていた。

いきなりだが、僕はスマホで文字を打つことが苦手だ。



それからはお互い、何か嫌なことがあったら相談をしていた。

まあ、それなりに上手くいっていると思っている。

毎日という勢いで電話をし、毎日愛情表現をしていた。家に帰る前、教室内で抱き合うなど他のカップルよりも随分仲が良かった。

もうその毎日に慣れてしまい、放課後のハグが無ければなんか違和感があると、いうぐらいこの工程が日課になっていた。

僕と君の関係の事もお互いが信用でき、この人なら周りに広めないだろうという人には伝えていた。

たまにビデオ通話をして、勉強を教えたりしてくれていた。顔を写すなどはしなかったけど。

音声通話のときは、大体僕が照れていた。だって、君が「好きだよ」「愛してるよ」とかいきなり言うから…しかも、陽呼びで…

好きだよって言ったり可愛いねーとか、自分の気持ちを伝えたり…

とにかく僕たちはよく愛情表現をしていた。

好きだよ、は毎日1回は言う勢いで…

でも、僕はそれでも慣れなかった。

けど、彼女の方が早々に慣れていた。


────────────────────


1年は付き合っていたい。

これは僕が告白をしてそんなに経っていない時に言った言葉だ。

こんなことを、言っても________


まあ、もう昔の事なんだけど笑









こんな仲が良くても終わりは訪れる。














まあ、振ったのは僕なんだけどね。笑

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