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(…どうした)
🇯🇵こんにちは。こんな時間にすみません。
私は人通りの少ない所に移動し、ある人に電話を掛けた。
(あー成程な。お前が今日電話を掛けてくるって事は、別れたんだな。アメリカの野朗と)
🇯🇵…はい、もう思いっきって言いました。
ロシアさん。
電話の向こう、ロシアさんの溜息が聞こえる。
(…そうか。なあ、今日はどうする?飲むか?)
🇯🇵…行きます。
ロシアさんは私の相談相手として、私の不安事や悩みを聞いてくれている。
正直、アメリカさんと一緒にいる時間より多い気がするのは気のせいだろう。
🇷🇺日本、お疲れ。…まあ、いろいろあったな今日まで。
🇯🇵あはは、そうですね…今日まで長かったです。
私がロシアさんとよく行くお店に行くと、既にロシアさんが着いていた。
その上私の好きな飲み物まで用意してくれていた。
🇷🇺とりあえず今日は沢山飲んで、ゆっくりしよう。
守られる約束。 安心出来る時間。
🇯🇵はい。
私はこれをずっとアメリカさんに求めていたんだ。
カナダと出掛けた帰り道、俺は日本に電話を掛けまくっていた。
だが
『ーーーおかけになった電話は…』
🇺🇸掛からない…⁈日本誰かと電話をしてるのか…⁈
何度掛け直しても一向に掛かる様子がない。
俺は日本が電話を掛けそうな奴等に電話を掛けた。
でも誰も『知らない。』で終わってしまう。
俺はそんな中、ロシアに電話を掛けようと指を伸ばす。
🇺🇸…いや、ロシアと日本がな…。
彼奴等は普段から一緒にいる様子が無い。
だから日本がロシアといる可能性は限りなく少ない。
でも…でももしかしたら
俺はロシアに電話を掛けた。
ーー閉店間近な静かな店、そこにいる俺の横では酔い潰れた日本が寝ている。
🇷🇺ったく。やけになって飲むもんじゃねえよ。
俺はスヤスヤと眠る日本の頬に触れる。
…今回に関してはアメリカの野朗に非がある。
日本に我慢をさせ過ぎた。誰だって暫く構ってくれなければ次第に離れて行くものだ。
まあ、日本も日本で今日に至るまでずっと長引かせていたのはどうかと思う。
だが日本の性格上、それは厳しい話だった。
ふと、自身のスマホに着信がある事に気がつく。
俺は昔から勘が良い。
俺はやれやれとスマホを耳に近づける。
🇷🇺何だ。
(ああロシア?お前そっちに日本いねぇ?さっきから電話繋がんなくてさ)
やっぱりこいつか。
確かに日本と飲んでいる時、何度か着信音が鳴っていたなと思う。
🇷🇺悪いな。俺の所には日本はいない。他を当たってくれ。
(そうか…そうだよな。お前と日本が一緒にいる訳ねぇもんな。すまない)
そう言い、電話を一方的に切られてしまった。
アメリカ自身、内心焦っているのだろう。
だからと言って、俺と日本が一緒にいないと決め付けるのはどうかと思うが。
🇷🇺…少なくともお前よりは最近日本といる時間は長い。
俺は寝てしまった日本を抱き起こす。
その無垢で可愛らしい寝顔がなんとも哀れだと思ってしまった。
🇷🇺日本がいつまでも側にいるとは思うなよ。
俺は酔い潰れた日本を連れ、店を後にした。
『続』