テラーノベル
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〈七〉
暑い。今年の夏はとても暑い。
今日はみんなで遊びに行く日。
「みんな最初どこ行く?」
涼し顔をしてやなとが聞いてきた。今日はみんなの意見で遊園地に遊びにきた。
「う〜ん、そうだなぁ…にっしーは?」
「俺はどこでもいいよ」
彼らは、らおたちの押しに負けて一緒についてきてくれた。たちばながノリよく行くと言ったのが意外であった。
「はいは〜い!俺、お化け屋敷行きたい!!」
すごく楽しみにしていたような元気さ。だが、その単語を聞いてほとんどの人が固まった。その中でもにこにこ笑っていたにしきが口を開けた。
「いいね、行こうよ」
このままでは行く流れになってしまう。一応ホラーが大の苦手な彼の方を見ると、顔が真っ白になっていた。
「無理。絶対無理」
顔にまで絶対無理と書いてあったたちばなが即答した。すると提案を出したおさでいが口を尖らせていた。
「え〜行こうよ〜楽しいよ!」
目をキラキラと輝かせているおさでいを、他の学生組は不思議そうに見ていた。
「でもおさでい怖いのダメじゃなかったっけ?」
「でもでも〜!やっぱお化け屋敷って定番じゃん?行こうよぉ」
「お化け屋敷に行くくらいならもう帰る泣」
行きたいおさでいも行きたくないたちばな、どちらも頑固であるため、なかなか決まらない。少し経って、呆れたようにゆたが口を開けた。
「もうどっちも頑固だなぁ…僕たちばなくんと待ってるからみんな行ってきたら?」
ゆたた〜と目を輝かせたたちばなを置いて、他の五人で行くことになった。
「せっかくなら2、3で分ける?」
入る直前におさでいが提案してきた。分けるなら流石に生徒と教師で分けるだろうと思ったが、結局そうはいかない。
「「俺だいちゃん/先生と!」」
らおとやなとが一斉に口を開いた。少し可哀想だと思い、おさでいの方をチラッと見ると、意外にもニコニコしたままであった。
「おさでいはどうするんだよ…」
「おさでいにはにっしーって決まってるからね!」
不思議そうに答えていてよくわからなかったが、にしきもおさでいもいいと言っていたため、まあいっかとおもった。
先におさでいたちが行くことになったため、俺らは少し待って屋敷まで入った。…入る直前に、おさでいの悲鳴が聞こえたのは気のせいだ。
「先生は怖いの平気?」
もちろん無理だ。たちばなほどではないが、ホラーはとても苦手である。
「だいちゃんは無理だね〜ちなみに俺も」
「まじか、俺も」
なんとここにいる皆怖いのダメであった。怖いとき誰に捕まればいいのだろう…
…話していると、何かの気配がした気がした。ガチのおばけ?耳を澄ますと足音も聞こえてきた。その足音はどんどんこちらに近づいてきた。
『ゴワァァァァ!!!』
「「ギャァぁぁぁぁ!?!?」」
後ろから、返り血らしきものがたくさんついている人が叫んできて、咄嗟にらおと抱き合っていた。やなとはというと、怖いのダメと言っていたのに怖がらずに、気まずそうにこちらを見ていた。
「…あの〜俺もいるんですけど」
「なんでなとはびびってないの!?」
「だって二人が怖がりすぎて逆に冷静になっちゃったんだもん」
「お前らそんなことよりまだおばけいるからぁ泣」
二人は謎な会話をしていたが、おばけはこっちに走ってきていた。俺はもう謎に死を悟った。
「先生!もう…早く逃げるよ!!」
ビビりすぎて固まっていた俺を、なとが引っ張ってくれてなんとか逃げれた。そのなとを見つめて、呑気にかっこいいなと思ってしまう。…こんなことでかっこいいと思ってしまうなんてちょろすぎる。
「…助かった、ありがとう」
少しぎこちなくなってしまったが、なとは笑顔で返してくれた。
コメント
1件
いやあ、お化け屋敷でみんなでキャーキャーやってるの、読んでてこっちまでドキドキしました!特に、らおと抱き合っちゃうとことか、「なと」に引っ張ってもらって「かっこいいな」って思っちゃう主人公の“ちょろい”感じがめちゃくちゃ可愛いです✨ あと、おさでいの悲鳴は「気のせい」で済ませる空気感、仲良しグループの温かさがにじんでて好きです。次はどんな夏の思い出が待ってるのか楽しみです🌻
#死パロ
M
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