テラーノベル
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〈八〉
最悪だったお化け屋敷から出ると、そこにはにしきとおさでいしかいなかった。
「あれ?ばなばなとゆたたは?」
やなとの問いに、二人は少し困ったようにスマホの画面を見せながら説明してくれた。
「俺らが出た時にはもう二人ともいなくて、連絡したらこれが送られてきたんだよね」
その画面はにしきとたちばなのやりとりだった。
『ばな?どこいる?』
『僕ゆたたと二人行動してるね』
「はぁ!?」
これではみんなで遊園地に来た意味はないのではと思う。少し気まずい中五人で遊ぶのか!?
「…俺らも分かれる?」
少し考えてやなとが提案してきた。流石に…と思ったが生徒組は賛成していたため、さっきと同じペアで回ることになった。
俺たちはお昼を食べることにし、キッチンカーへ向かった。
「席ここにしようか。じゃあだいちゃんよろしく!」
いつも遊園地に行くときのようにらおが頼んでいたので、買いに行くことにする。
「はいはい、やなとはなにがいい?」
一緒に買おうとやなとに聞くと、彼は少し驚いていた。
「え、いや自分で買うよ?」
やなとはそういうが、らおには奢るのにやなとに奢らないのは流石に人としてやばそうなため、食い下がるわけにはいかなかった。
「いいからいいから、何歳上だと思ってるの?笑」
「そーそー!甘えちゃっていいんだよ?」
らおの協力のもとやなとに圧をかけていると、流石に折れたらしい。
「…じゃあお言葉に甘えます」
急な敬語だったが、目線をずらして口を尖らせていたため、表情から照れているのだとわかった。優しくされるのをそのまま受け取るのが苦手なのだと思い、かわいいやつだなと思った。新しいやなとを見ると『かわいい』と思ってしまう。本当に俺はどうしたのだろうか。
帰るときは集まって皆で帰る。分かれて行動していたが、とても楽しかった。
「また遊びたいな」
誰かが呟く。みんな頷いていた。俺も、また遊びたいな、そう思った。
その日、また夢を見る。でも、いつもと少し違かった。話し声が聞こえる。
「_笑、楽しいですね」
「また遊びに行きましょ?」
「絶対!笑」
『だいちゃん』と呼ぶ声と似ていたため、同一人物だと思う。一体彼は誰なのだろうか。これは誰の記憶なのだろうか。
コメント
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やなとくんに奢ろうとしたときの「…じゃあお言葉に甘えます」って、目線そらして口尖らせてたっていう描写、もう完全に照れ屋さんの表情が浮かびますね。新しい一面を見られて、読んでいるこっちまで「かわいいな」ってにやけちゃいました。それにしても最後の夢のシーン、だいちゃんの声が聞こえてきて…。誰の記憶なんだろう、続きがすごく気になります。今日も素敵なエピソードをありがとうございました🌷