テラーノベル
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〜あとがき〜
ここまで読んでくださって、
ありがとうございました。
この物語には、
はっきりとした答えを用意していません。
すべてを忘れてしまった紬と、
すべてを覚え続けているイザナ。
どちらが救われているのか。
どちらが、不幸なのか。
もしあなたが同じ立場なら、
「忘れること」と「覚えていること」
どちらを選ぶでしょうか。
名前を呼べなかったことは、
後悔だったのか。
それとも、最後に残された優しさだったのか。
届かなかった想いに、意味はあったのか。
何も残らなかったのか。
それとも、形を変えて残り続けるのか。
きっとその答えは、読む人の中にしかありません。
ただひとつだけ確かなのは、
彼女は何度繰り返しても、同じように手を伸ばしたということ。
そして彼は、最後までその名前を手放さなかったということ。
この物語を読み終えたあと、
ほんの少しでも、何かが残っていたなら。
――あなたなら、その名前を呼びますか。
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