「ねぇ、今そっちはどうなってる?」
僕の数倍は小さい彼の墓石を眼下にして呟く。
前の君は僕よりずっと大きかったね
キスをするにも一苦労でよく笑いあったっけ
僕を見つめる翡翠色の瞳が愛おしくて
見つめるだけの時間もあったっけ
今でもいるはずだった君を思い出話にしかできない自分が悔しい
「…….会いたいよ…」
僕以外いない墓所につぶやきが木霊する
吹いている風が何故か彼みたいに
寄り添ってくれている気がして
僕は決意を固めることができた。
「会いに行くよ、今すぐに。」
僕は次に向かうことにした。